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第155話

「あ~ら、真木ちゃんじゃない?」 声がする方を恐る恐る見ると肩下くらいに伸びた金髪にスラッとした長身の女言葉を使うイケメンが店の入り口に寄りかかって立っていた。 「久しぶりね。 ずっと来てくれないから寂しかったのよ? それと、随分と可愛らしい格好してるじゃない。 似合ってるわよ。」 「じ、純さん……お、お久しぶりです…」 「何?誰?」 当然の如く玲が真木に質問してくる。 「あら、随分とイケメンな人ね。 真木ちゃん紹介してよ。」 「えっと………この人俺の兄。 で、兄ちゃんこの人はここの店の店長さんの 純さん。」 「へぇ~真木ちゃんのお兄ちゃん。 やだ、カッコいい。」 「すみませんが俺には相手がいますので というか真木とはどういったご関係で?」 「あら残念、まぁいいわ。 店入りなさいよお話したいし。」 純さんに腕を掴まれ店へ連行された。 このMasqueradeには他に二人、イケメンでちょっとチャラいお兄さん働いている。 多分一人は新人だろう。 見たことがない。 「真木ちゃんはオムライスかしら?」 「……うん。」 「で、お兄様は何がいい?」 「じゃあカレーで。」 「リョーカイ!!」 そう言って純さんは厨房へ入っていった。 「で、彼とはどういった関係なんだ?」 普段と同じトーンで話す玲だが何故だか雰囲気が怖い。 「えっと……」 「ようマッキーお久ー!!」 「龍臣さん……お久ッス……」 ここのイケメン店員の龍臣さんこと柴田龍臣(しばたたつおみ)。 ここには3年程働いている。 横を見ると怖い顔をした玲が真木を見ていた。 「真木?」 「ちゃんと話します……」

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