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第158話
「……と言うことです。はい。」
玲にざっくりと中学時代のことを話したがなかなか眉間の皺を取ってくれない 。
どうしようと思っていたところ、この気まずい雰囲気を破ったのは純だった。
「どうぞ。」
差し出されたオムライスとカレーに取り合えず玲はまずは食べるかとスプーンを手に取る。
しかしやっぱここのオムライスは美味い。
「ほんと美味しそうに食べるわよね真木ちゃん。」
「だって美味いし。」
「そういう素直なとこはほんと可愛いわ~。
それにお隣のお兄ちゃん凄く綺麗ね。」
ヤバい……純さんの目が獣の目になってると焦る真木の向かいで玲も警戒してる。
「純さん二人とも怖がってるから。」
それを見ていた龍臣が純に注意する。
「怖がってるって失礼ね、まぁいいわ。
それより真木ちゃん、よかったわ何事も無かったようで。」
「何が?」
「以前貴方とよく一緒にいた五十嵐海斗 。
あの子がどうしようとあの子の勝手だしあたしには関係ないんだけど最近警察沙汰になったみたいよ。」
五十嵐?彼は確か中学の時俺と一緒に純さんに声をかけられた奴だ
確かにあいつ誰構わず喧嘩吹っ掛けてたと真木は思い出す。
「で、五十嵐が警察沙汰になって何?
俺もう連絡とか取ってないしつるんでないし関係なくね?」
「本当に何も知らないのね。」
「??」
「あの子2ヶ月くらい前だったかしら
うちに来たの。 『遠矢はいないか?』って。」
「……俺?なんで?てかケータイには何も無いぜ?」
なんで連絡も取りあってないあいつから急に……
それになぜこちらに連絡してこない?
「あたしも言ったの直接連絡すれば?って
そしたらケータイ取り上げられたとか何とか言ってて。
それにあの子ブツブツぼやいてたわ。」
「何を?」
「貴方を____」
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