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第1話
目が覚めれば、広がるのはいつも通りの光景。
木造の机に椅子、使い古された絨毯。
ベッドから足を降ろせば少し軋んだ木製の床。
目覚めたばかりで冴えない脳を起こしながら、支度をする。
洋シャツに袖を通してボタンを留める。
袴と袷を身につけ、シワがないか確かめる。
茶髪に男らしくない端正な顔立ち。
どうしても見てしまう鏡の中の自分にため息が出る。
逃げるように自室から踏み出した。
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