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プロローグ1
あの時…僕は一体どうしていたら正解だったのだろう?
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久しぶりに親友の充 から連絡が来た。
大学を卒業してから、お互い仕事が忙しく中々会えないで居た。そんな親友からのお誘い…僕がずっと好きでいる彼からのだ、迷いはなく会いたいとすぐに返事をした。
約束の日仕事が押してしまい、足早に待ち合わせの駅へと急ぐ。
「おーい!こっち、こっち!!」
元気良く通る大きな声が響いた方へ視線を向ける。昔とちっとも変わっていない親友の姿がそこにあった。
「充 、待たせてごめんな?」
「仕事だから仕方ないだろう?ほら、行こうぜ。」
親友の屈託のない表情を見ては、ぎこちない笑みを浮かべ返し、またズキズキと胸が痛んだ。
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居酒屋に到着するや否や何故か落ち着きのない親友。何か大切な話でもあるのだろうか?
「充 …何か心配事でもあるのかい?」
「えっ…いや?それよりさ!!咲 は仕事順調か?何だっけ…パソコン関係だろう?」
「システムエンジニアな…まあ上司が厳しいけれど、やりがいのある仕事だと思うさ。」
「咲 は自分がしたい仕事に就けたもんな…凄いぜ。」
ビールの入ったグラスを片手に、キラキラした表情を浮かべる親友。純粋そうな親友の様子に何故か苛立ちを覚えてしまった。
「充 は?親の会社引き継ぐか悩んでたろう?」
そう嫌味ったらしい質問を投げかけては、苦いビールを飲み干した。
「…大学卒業してからすぐ親に反発して、違う会社で働いてたんだけどさ…。ほらやっぱり親も歳を取ってくる訳だろう?…何時迄も子どものままじゃ駄目だなって…それにさ、俺…。」
「…充 ?」
ピリッとした空気がじわじわと伝わってきた。
何故だろう…これ以上話を聞きたくなかった。
「咲 、俺今度結婚すんだ…。幼馴染みだった彼女とさ。」
柔らかな優しい笑みを浮かべては、照れ臭そうに酒を飲んだ君。
「…結婚おめでとう、充 。」
いつかこんな日が来る、そう覚悟していたはずなのに…。
「なっ…、泣くなよな?!そんなに嬉しいのかよ!!」
「だって…あんなダメダメなお前がっ…結婚すんだぞ?」
いつの間にか泣いていた。ずっとずっと好きな奴が違う人のものになる…。絶対に実るはずのない、頭の中ではわかっていたんだ。
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今僕は親友として君を祝福出来ていますか?
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