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名無しさん:職場で片思いしていた派遣社員を寝取られました。
暇な名無しやろう:ひでー
粋な名無し殿:どなたに?
名無し様:上司?同僚?部下?
名無しさん:……アルバイトに寝取られました。
そのアルバイトの名前は嘉月 といった。
高卒・専攻コースでパソコンスキルやデザイン関係の基礎をばっちり習得していた彼は実のところ一部の大卒社員よりOA業務に役立ち、かなり使えるバイト君だった。
しかし、なんか扱いにくいんだな、これが。
「眞部 さん、この数値間違ってません」
「え、うそ、あ、ほんとだ、ごめん」
「……またですか、っち」
うわ、舌打ちしましたよ、このコ。
二十八歳正社員の俺に十九歳バイト君が至近距離で舌打ちする時代、到来ですよ。
そんな嘉月、女性社員にウケがよかった。
理由は簡単、イケメンだから。
茶髪で色白、今日の服装はピンクのVネックシャツ、下はカーキのカーゴパンツ、そしてビルケンのサンダル、こいつ近所のレンタル屋に行く気分で職場に来ているみたいです、これでカーゴパンツがステテコだったら完全コンビニ気分です。
いいなぁ、と思っていた派遣のコと嘉月が寝たという情報をどこから仕入れたのかというと。
「眞部さん、派遣におっぱいでかい人いるでしょ」
「……そんな言い方……Gさんかな」
「おっぱいでかい人でわかってんじゃないですか、俺、あの人と昨日やったんですけど」
「……え?」
「安全日だからいーよ、って、ナマでさせてくれて、このご時世こんな頭ユル女いるんだーって、珍しいですよね、まーお言葉に甘えてナマでしましたけど」
「……はぁ、ナマ……」
「ガバガバでした」
「…………」
「多分、一昨日もやってんでしょーね、ココの誰かだったりして、係長だったりして」
その係長に命じられたチラシ作成をイラストレーターでカチカチ行いながら嘉月はモニター画面に向かって話し続ける。
「Gさん、他の派遣にGコって言われてるんですよ、ある意味タイムリーですよね、今なんかサッカーの試合あってるでしょ。そーだ、あの人おっぱいもGなんですよ。なんかG尽くしですね。それにしてもこのチラシの原案、ださ。PC、くそ重」
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