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あったか窮屈な内壁にやたら引っ掛かる。 抉るみたいに突いてしまって。 不規則になるピストン。 ナカと同じく狭い空間でのエロゲス行為に上昇しっぱなしの興奮。 「あっ、あんっ、眞部さんっ、んっ、んっ、イイっ、イイっ」 「はーーーッ……これッ、やばいよッ……嘉月ッ……!」 ラブホみたいなピンク色の照明が、嘉月、これまた似合うんだな。 あ、なんか。 思い出しちゃった。 「ここっ……嘉月と最初にシちゃったホテルの部屋と似てるっ……!」 扉に両手を突いて、突かれる度に声を上げていた嘉月の耳が……まっかに染まった。 「はぁっ? んなこと、いちいち覚えてなっ……ぁっ、ぁっ、んっ、ゃっ、すごっ」 「絶対似てるって……ッん……照明の色なんか特に……ッん、ッん、ッん……!」 「覚えてねーよッッ……んんんっ、もぉ……っいっちゃぅ……っ」 「もうっ? 早っ……でも、俺も……っい、き、そ……ッ、ッ……」 どんどんどんどん! 俺、火照っていたはずの顔が見事なまでの顔面蒼白になったかと思われます。 「か、嘉月、人来たっ、誰か来たっ、出ないとっ」 腕捲りしたワイシャツのポケットにネクタイの先っちょ突っ込んで励んでいた俺は、咄嗟にピストン中断、嘉月に慌てて移動を促したら。 どん!!!! 「うるせぇ!! 今使用中なんだよ!! セックス中!! 隣行け!!」 あわわわわわわわ。 「人のセックス邪魔すん、もがっ、むぐぐっ」 「す、すみませーーん! この人酔っ払ってます! 今すぐ出ます!」 がぶっっっ 「いでッッッ」 「俺……ッ出ないですよ……」 意地っ張りエロゲスな嘉月に口を塞いだ手を噛まれたかと思えば、肩越しに涙目でギロリと睨まれた。 「ここで中断とか。殺す」 俺のエロゲスな女王様、物騒過ぎーーー。 「眞部さんの媚薬で、俺の奥まで、根こそぎ絶頂させろ」 あーーーーもーーーー。 しーーーーらない。 非常識のクソ野郎って罵られても、揃いも揃って基本マナー底辺レベルでしたってことで、お後がよろしいようで、ってことで。 「んっっっっ」 一時停止していたペニス、再生どころか早送り。 キュンキュン締まる嘉月のアナル奥で限界目指してフル速度、奥歯をギリギリ噛み締めて腰を振りまくった。 扉を叩くドンドンなのか、音楽のどむどむなのか、わからなくなってきた。 猛烈に悶えて扉に爪を立てて全身ガクガクさせながら発熱し続けている嘉月しかもう見えなくなった。 「嘉月っ……かわいっ……も、今すぐ、いかせてやるから……!!」 「早くっ、ぅ、眞部さぁんっ……あんっ……あんっ……あんっ……!」 「あっ、嘉月ッ……乳首いぢってやれなくてごめんッ……今、はッ……ピストンに集中するからッ……帰ったらめちゃくちゃ乳首いぢってやるからっ……いっぱい舐めて、吸って、嫌っていうくらい指でガンガンいぢりまくるからっ……腫れ上がっちゃうくらい、夜通し可愛がってやるからっ……お前の敏感乳首っ、かわいくって、大好きだから……!!」 乳首に構ってやれずに乳首への思いの丈を耳元でぶちまけたら、嘉月の背中、目に見えて引き攣った。 「あ、あ、あ、ぁ、あ……はぁ……っあーーーー……っっ」 嘉月、絶頂してました。 このコどれだけ乳首弱いんでしょう、神様。 恐る恐る扉を開き、ぐでんぐでんの酔っ払い以外通路に誰もいないことがわかるとヘバリ気味な嘉月の手を引いてトイレ脱出に成功した俺、そのままぴゅーーーっとダンスフロアへ。 カウンターでまたタバコ片手に新しいグラスをゆらゆらさせていた芦原さん。 「お二人とも、どうもお疲れ様」 華奢なグラスを色鮮やかなカクテルで満たしつつあったなるみ君。 「またいつでもいらして下さいね、眞部さん。また今度、嘉月」 二人の顔をまともに見れずに「お邪魔しましたっっ」とそそくさ退出してきた俺。 初クラブ、何だか緊張したような、楽しかったような、えろかったような。 うん、また行ってみたいかも。 「歩くの速い、眞部さん……」 「あ、嘉月、お前ちゃんとなるみ君に挨拶したかー?」 「急に保護者ぶられんの、きも、今日は俺の方が保護者してたし」 「なるみ君、感じのいいコだったな! 高校時代、色々面倒見てもらってたんだろ!」 「まじ、うざ、おっさん」 もうすぐ零時の真夜中。 最終に間に合おうと走る人、まだどこか寄り道したそうにしている人、行先に迷う人、色んな人の狭間を嘉月と一緒に歩いていく。 「なるみ君、ほんっと近年稀に見る好青年!」 「……」 「お花屋さんに転職すればいいのに!」 「……あのさー、眞部さん、なるみ、バーテンダーの仕事は副職だから」 「あ、そなの!? それなら益々俄然お花屋さん!」 「なるみ、本職、ヤクザだから」 「こーら、嘉月! 友達だからってそんなジョークになるみ君を使うなよ」 「あんたみたいなの、いわゆるお目出度いって、やつ?」 なるみの背中、刺青あるから。 「またまた! そんな! あ!!」 シャツの染みか汚れだと思ったアレはひょっとすると白地に透けて見えた、 「い、刺青」 「疲れた、タクシー拾って、眞部さん」 「ま、まぁ、刺青あってもお花屋さんやるのに大した支障は、うわッ、重たっ、急に背中に乗るなよ嘉月ってば!」 「乗り心地悪いタクシーなんで料金タダですね、コレ」 「 商売上がったり!!」 あ、これ、女王様拗ねちゃったパターンか。 鈍感な俺でも気づくようになっちゃった。 なるみ君のことばっか話してごめんな、嘉月。 「今度、高校の制服着た俺とシてみます」 「ふぐ、ぅ、ぅ、う……ッ!!」 きっと高校生の嘉月より今の嘉月の方がエロゲスでかわいいよ、うん!!

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