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「基本マナー底辺レベルって、完全、ゲス犬眞部のくせ俺のこと下に見てますよね」
「ご、ご、ごめんなさいっ、っ、ちょ、マジで嘉月っ、これはちょっとタンマかな!?」
「基本マナー底辺レベルって、つまり、この辺のコト言いますか」
いきなり盛ったイタイコがガマンできなくて男のチンコに即しゃぶりつくよーなイタイコト、いわゆる基本マナー底辺レベル、ですか。
「俺のこと即盛らせた眞部さんが責任とれ」
目がチカチカしてくるようなピンク照明に全面黒タイルの壁。
やたらゴージャス感のあるゴシックな鏡。
甘ったるいお香の匂い。
どむどむ聞こえてくるダンスフロアの喧騒……。
そーです、ここ、地下クラブの個室トイレです。
カウンターから引き剥がして隅っこ奥のトイレに俺を連れ込むなり、何故だか恐ろしく盛っていた嘉月は跪いて股間まっしぐら、エロゲスなフェラチオを……かましてきたんです。
「あああっ、カリきもちイイ……っじゃなくてっ……嘉月、いきなりどしたの、お前……なんか変なクスリ、あれだあれ、媚薬とか飲まされたんじゃないよな……?」
洋式トイレを背にしてガクガクしつつ何とか立っていた俺。
強姦魔じみた手つきで俺のベルトやファスナーを蔑ろにして、乱暴に取り出したペニスを吸っては舐め、舐めては吸っていた嘉月の頭をぎこちなく撫でた。
「大丈夫か……?」
上目遣いに睨んできた嘉月は。
心配しつつも快感に素直にグングン勃起していったペニスの裏筋をヤラシイ舌遣いでツゥゥーーー……となぞった。
「うっっ!」
「媚薬なら、今、服用してるじゃないですか」
「へっっ?」
「俺のとっておきの媚薬……即すんなり頭も体も昂ぶらせてくれる……効き目抜群なオクスリ……?」
俺のチンコが媚薬扱いされているーーー!!
「んむ……高校生の俺、そんな会いたかった?」
「あ……っ会いたかった!」
「んむ、んむ……あむっ……初めて社会に出たばっかで、基本マナー底辺レベルな俺のこと、ちゃーんと躾けてくれた?」
「そ、れ、は……っ躾けないっ……手に余るっ……ていうかその方が好みですっ!」
「はっ……さすが忠犬眞部……」
ペニス先端、とろとろにされた。
あったかくてぬるぬるな嘉月の口内に歓迎されて、エロゲスな舌にたんまりもてなされて、ギンッギンになった。
「ン……忠犬眞部に今ここでご褒美……あげましょーか」
ブルブルゾクゾクしていた俺の目の前でゆらりと立ち上がった嘉月は。
ロックされた扉に背中からもたれかかり、ちょっと腰を反らせて、やや小高くなっていたピタピタ黒スキニーのフロントを……ゆっくり撫で上げた。
「ご褒美ほしい……?」
ほ……っほしいほしいほしいほしいーーー……!!!!
ですけど。
「嘉月、あのさっ、ここから一番近くのホテル行こうっ」
俺の言葉を聞いた瞬間、一気に険しくなった、殺意さえこもった嘉月の目。
「酔っ払いのくせ。常識ぶんな」
「お前の大胆行動のおかげで酔いの方は大分さめましたっ、ほら、トイレ二つしかなかったし、いつ誰が来るかっ」
「うるさ」
「あ、ちょ……っ嘉月ってば……っ」
とうとう嘉月は極上ストリッパーじみた仕草で自らスキニーのホックを外し、ファスナーを下ろしきって、某ブランドものボクサーパンツをスキニーごと強引にずらして……しまった。
「俺は今ここでシてーの」
今度は正面から扉にもたれかかって。
露出させた尻を悩ましげに突き出してきた。
「あんたのことだから。見え透いた挑発に気づきもしなかったんでしょーね」
「え」
「パブリックスペースで職場のバイトをエロゲス呼ばわりしてぎゃんぎゃん鳴いて興奮してたセクハラ酔っ払い上司」
「う」
「気分、悪くなかった、かも」
「へ」
細身のライダースジャケットを着たままの嘉月は片手を自分の尻へ、むにぃ……と左右に押し開いて……ヒクヒクしているアナルの内側まで卑猥に露出させて……。
「中毒必須の媚薬、ちょーだい……俺にキメさせてよ、眞部さん……」
あ、これ、抗えないやつ。
いつものことですけど。
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