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第1話 君は誰?

いつもと変わらない風景。 窓の外には、下校する生徒達と部活をしている生徒達の声がしている。 教室の窓側1番前の席が今の俺の居場所。 俺、八坂優月(ヤサカユヅキ)の居場所だ。 放課後はいつもそこで勉強している。 勉強はただの時間潰し直ぐに家に帰りたくないからだ。 何故教室かというと図書室だと人が居るからあまり好きじゃない。 俺は周りに人がいると落ち着かないからである。 普段から1人が多い。 確かに友達と呼べる人間は昔いたが今は1人もいない。 欲しいとも思わない。 「わりぃ〜。俺、教室に忘れ物したから先にカラオケ行っといて!!」 俺は、その声に反応して窓の外に視線を向けた。 そこに居たのは、同じクラスの男女問わず人気がある奴。 勉強も運動も人気も全て1位というくらい完璧な人間。 俺には無縁な世界に住む人間だ。 完璧な人間でも忘れ物するんだな・・・。 教室に・・・・忘れ物? アイツ今から教室に来るんだよな?

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