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第8話 君は誰?

「座れば?」 戸惑っている久遠に俺は座るように声を掛けた。 「あっ、うん。でも、俺が居たら寝れないだろ?」 「熱は、大した事ないよ。気を失ったのは・・・熱のせいじゃない。」 そう言っても不安気に見つめる久遠。 戸惑いながら椅子に座った。 本当に熱のせいじゃない。 久遠が居たから勝治叔父さんがそう言ったんだ。 俺が・・・倒れたのは・・・・。 「俺、遥先生の患者。」 「えっ?」 あれ? 俺、どうして久遠にこんな話してんだろ? 久遠もどう言えば良いか困ってる様子だ。 「なぁ、父親に刺された事ある?お前が居なくなれば良かったって言われた事ある?」 なんか・・・止まんなくなってきた。 今日の俺なんか変だ。 「母親がさ・・・俺を庇って死んだんだ。親父・・・母親を刺した後俺も刺した。本当は、俺だけを刺すつもりだったんだけどさ・・・母親が、庇うもんだから・・・・。その後・・・ぼんやりとしか覚えてないが親父・・・目の前で自殺した。」 俺は白い天上を見つめながら話した。 久遠がどんな顔をして俺の話を聞いてるか知らないが俺は気にしないで話していた。 勝治叔父さんが本当の親じゃないとか色々。 そして話していたらなんだか不思議な気持ちになって来た。 マナト。 心翔と同じ名前の久遠。 俺は心翔と錯覚して話しているのかもしれない。 心翔に会いたい。 最初は友達として好きだった。 でも俺は心翔が引っ越してから気が付いたんだ。 心翔を好きなんだという事に・・・。 それは友達としての好きではなく恋愛対象として・・・。 心翔が大好きだ。

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