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第10話 再会

お昼休みだ。 今日は心翔のお母さんがお弁当作ってくれてお揃いです。 開けるとキャラ弁です。 やはり心翔のお母さん凄い。 隣で心翔がお弁当を見つめたまま固まってる。 「あははっ。心翔のお母さん凄いね。気合い入れよう」 「あぁ〜。参った。優ちゃんに会えて嬉しいからってこれは・・・」 だよね。 男子高生がキャラ弁って・・・。 「でも、たまにはいいんじゃないかな?僕は嬉しいよ」 「優ちゃんがいいなら・・・。ありがとうな」 心翔は僕の頭を軽くポンポンとしてくれた。 頭をポンポンなんかされたら僕ドキドキしちゃって上手く話せなくなるよ。 昨日の事を思い出しちゃうんだ。 「心翔と八坂ちょっと今、話していいか?」 「冬空、どうした?」 冬空くんが凄く赤い顔して僕達の前に立っていた。 「放課後・・・2人にその会わせたい人がいるから・・・」 「僕は大丈夫だよ」 「わかった」 冬空くんそれだけ言うと頭を掻きながらどっかへ行ってしまった。 会わせたい人? 誰かな? 「冬空、顔が赤かったな?あんまり感情ださねぇ奴なんだがな?」 うん。 言われてみたらいつもクールな感じ? 「会わせたい人って誰だろうね?」 「だな。放課後になればわかんじゃね?優ちゃんは大丈夫か?苦手だろう初対面とか・・・」 「心翔いるから平気」 心翔、僕が昔と違い初対面が苦手でたくさんの知らない人達がいてもダメなを知っているから心配してくれている。 今日は朝から心翔は僕を『優ちゃん』と呼んでくれている。 譲くんにも呼び方変わってるのを聞かれていた。 心翔が前に話した昔の親友だと譲くんに説明していた。 僕の両親が亡くなって以前とは僕が変わってしまったとザックリと説明していた。 譲くんは憧れてた奴に会えて良かったな心翔とニカッと笑っていた。 譲くんらしい反応だよな。

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