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第11話 再会

授業が終わり僕の身体の痛みも和らいでいた。 でも階段は少し恥ずかしい所に響く? 「冬空、会わせたい人って誰?」 「あぁ〜。心翔は会ったらわかる」 心翔は会った事あるって事だよね。 僕達は冬空くんについて屋上に向かっていた。 「龍、早かったな」 「冬空」 龍? 「お久しぶりです。龍先輩」 「えっと、久遠だよな?で・・・その後ろの奴は?」 僕は心翔の後ろに隠れていた。 だって声からして怖い感じの人だったし龍先輩って上級生みたいだからあまり関わりたくなかった。 「龍。久遠は知ってるだろ?後ろのは八坂だよ。同じクラスの昨日話した奴」 「人見知りだって言ってた奴か?」 「そう。」 なんだろ? この人に会わせて何するんだろ? 僕は心翔のシャツをギュッと握って恐る恐る顔を出した。 冬空くんと楽しそうに・・・? あれ? 「あっ!!!うさ・・・。」 「はぁ?なんだ呼び捨てか?おっ!!!!」 ヤバイヤバイ。 龍って、ウサちゃんかよ。 「龍先輩。以前はありがとうございました。絡んで・・・イヤ。絡まれてる所助けて頂いて・・・だよな」 「おぉ〜。あん時の・・・中学生?お久しぶり・・・ですね」 僕の黒い過去。 周りには知られたくないんだ。 「優ちゃん?龍先輩に助けてもらったの?」 「あっ、うん。まだこっちに来た頃。変な奴が絡んで?ああ・・・絡まれてる所に龍先輩が助けてくれたんだ。」 変な奴らは、ウサちゃん達だった。 裏路地を歩いていたらウサちゃんとクマちゃん達が中学生相手に絡んでたんだ。 俺はあの頃凄く荒れてたからその中学生の代わりになると言ってウサちゃん達を相手に・・・これ以上言えません。 ウサちゃん達が地面に倒れていた事しかわかりません。

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