154 / 903

第5話 4人で Side心翔

俺は泣き止み落ち着いてきた優ちゃんをソファに座らせた。 そして俺も優ちゃんの隣に座り優ちゃんの手に指を絡めてギュッと握りしめた。 優ちゃんに何があったか尋ねても下を向いたままでいる。 いつもより泣いていた優ちゃんはきっと凄く傷ついてるに違い無いと思う。 俺は優ちゃんに何ができる? 優ちゃんが不安になったら俺はどうしたらいい? 優ちゃん1人で抱え込むなよ・・・・。 「優ちゃん。何があっても離れないし嫌いにならないから言って欲しい。隠されてる方が辛いんだ」 優ちゃんから離れたり嫌いなるなんて考えられない。 優ちゃんが俺の手をギュッ握り少しずつ話そうとしてくれている。 辛そうな顔をする優ちゃん。 「大丈夫だから、ゆっくりでいいから話して優ちゃん」 俺は優ちゃんの手を握った。 「僕が・・・よろけた時に・・・西山先輩に・・・後ろから抱きしめられ・・・・それから・・・・キ・・・キスされた。ごめん・・・なさい」 なんだよそれ・・・。 西山心輝ふざけんな!!! 俺は優ちゃんを腕の中に引き寄せて強く抱きしめた。 優ちゃんごめんな。 やっぱり俺が一緒に屋上に行けばよかった。 そしたら優ちゃんは、こんな苦しまずに済んだんだ。 優ちゃんが俺に謝ってくる。 少し声が震えていた。 「優ちゃんが悪いんじゃないから大丈夫。俺は優ちゃん好きだから・・・大好きだよ」 俺は誰よりも優ちゃんが好きだ。 これから先もずっと優ちゃんだけだから・・・愛してる。

ともだちにシェアしよう!