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第9話 文化祭

「優ちゃん。大丈夫か?」 心翔は僕のガムテープを全て外してくれた。 「心翔。僕は平気だよ。直と心輝は大丈夫?」 きっと直は怖かったはずだ。 あんな・・・・・。 好きな人が居るのを素敵だと言っていた直だから好きでもない奴にキスなんかされて凄く傷ついてるはずだ。 でも僕の目に入ってきたのは何故か心輝に抱きついている直の姿だった。 直? 心輝とは初対面だよね? 「優ちゃん。保健室行くか?」 「あっ、うん」 心翔は僕の下着と短パンを履かせてくれると抱きかかえて物置部屋から出て行った。 「あっ、冬空くんは?」 「冬空なら宇佐先輩とトラジ先輩でアイツをボコるって屋上にでも行ったんじゃないかな?何かあったら俺の爺さんの名前出す様に言ってある」 「ありがとう心翔」 僕は心翔の首に腕を回し抱きついた。 「優ちゃん。誘ってる?」 「ど、どうしてそうなるの?」 「優ちゃんの身体が熱いからかな?」 「あっ・・・媚薬」 僕も心輝も媚薬を・・・・・。 「だからそんなに色っぽい顔してるんだ」 「もう、心翔なんか知らない」 無事に助けてもらえたからこんな冗談を言えるんだよね。 ありがとう心翔。 保健室に着くと僕はベッドに寝かされた。 「先生は?」 「あぁ〜。用事で席外してる」 ギシッ。 心翔が僕の上に覆い被さってくる。 「心翔?ここは保健室」 「うん」 「うんじゃ・・・ウッ・・・」 何も言わせてもらえないまま心翔の唇が僕の唇を塞いだ。 さっき高間さんに飲まされていた媚薬が効いているのかキスをされただけで僕自身が立ち上がっているのが分かる。

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