333 / 903
第8話 文化祭
ガタッ。
「せっ・・・先生呼んだ・・・先生を・・・・・・。お・・・大人のクセに・・・オヤジな・・・気持ち悪いだよ。クソオヤジ」
「好き勝手言ってくれるけど震えてるじゃ無いか?先生とやらはいつ来るんだい?」
「来るんだからな!!!!!」
直・・・・・?
泣きながら直が一生懸命に高間さんと言い合いをしている。
いつも無抵抗で殴られたり虐められていた直が戦おうとしている。
けど・・・相手が悪い。
クソッ。
この身体動きゃしねぇ〜。
「離せ!オヤジくさい」
「うるさい口だ」
「ウッ・・・・・」
直が・・・。
止めろ!!!!!
汚い手で直にそんな事するな!!!
直は抵抗できず高間さんが直の唇に貪りついている。
直の心が傷つくのが嫌だ。
こんな思い僕だけでいいんだ。
「へぇ〜。始めてみたいだな。決めたコイツからヤるとするかな。始めてで痛みに歪む顔は堪らないからね」
ドサッ。
「ウゥッ!!!!」
俺は気がついたらソファから落ちていた。
身動き出来ないが直を助けたくて動いたのだ。
「おや、ゆづ君。まだそんなに動けるの?でもそこで心輝と2人で見ていてよ。この子が苦痛に歪む顔をね。ギャッ・・・クッ・・・・」
「ばぁか、ばぁか。オヤジのなんかお断りだ」
直は高間さんの一瞬の隙をついて高間さん自身を思いっきり握り潰していた。
あれは、かなり痛いと思う。
痛さのあまりに高間さんはその場にうずくまっていた。
それに直はさっきより震えていなかった。
廊下からバタバタと足音が聞こえてくる。
「オヤジ。お前は終わりだ。どうしてか教えてやるよ」
直はそう言うと高間さんの頭を足で踏みつけていた。
「優ちゃん!!!!!」
物置部屋に飛び込んできたのは心翔と冬空くん。
「はい。終わりだね」
直は高間さんから足を退けると心輝に近寄って行った。
高間さんは冬空君に後ろに手を捻り上げられて観念したかの様な表情を浮かべている。
ともだちにシェアしよう!