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第4話 動物園

直は下を向いてしまった。 やっぱり日野達の事は心輝に話してなさそうだよね。 「話した」 直の様子が変なのはどうして? 「聞いたのはさっきだけどな。肩触ったら痛がるから問い詰めたんだ。様子もおかしいかったしな」 「ごめん・・・なさ・・・・い。心輝」 「ちょっと待って、昨日は僕と帰ったから何もされてないはずでしょ?」 昨日は、心翔も心輝も用事があったから帰る方向が同じ僕と直は一緒に帰った。 いつ日野達に暴力ふるわれたんだ? 「えっ・・・と・・・・・」 「はぁ〜っ。直の後をつけてゆづ君と別れると公園でヤられたんだよ」 心輝は溜息をついて曇った顔をした。 公園で? 公園から僕と直は逆方向になるから別れるんだけど・・・。 日野達に後をつけられていたなんて気づきもしなかった。 「ごめん。直・・・・・気づいてたらなんとか出来てたのに・・・・・」 「大丈夫だよ。いつ・・・も・・・あっ・・・」 「直、いつもって言いかけたよな?さっき昨日だけとか言ってなかったか?」 心輝が凄く怒ってるのが分かて隣で心翔も怖い顔をしている。 「ごめん。直と俺の部屋行くから宇佐先輩達が来たら呼びに来てくれるか?」 「あっ、うん」 「直、来い」 心輝ってあんな感じだったかな? 学校ではまだ心輝を演じてる事があるけどあそこ迄感情剥き出しな心輝を見たのは初めてかもしれない。 「心輝。直が凄く大事なんだな・・・俺も優ちゃんがされたらキレるよ。あの時は優ちゃん助け出すのが先だったからな・・・・・・」 「うん」 あの時の心翔は僕も覚えているよ。 怒りや悲しみを全て表していたけど僕の無事が先だから我慢してたってちゃんと分かるよ。 心輝も今は心翔と同じ感情なのかもしれない。

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