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第6話 動物園 side心輝
俺の部屋に入ると直をゆっくりと抱きしめた。
「心輝?怒ってないの?」
「物凄く怒ってるが直は皆を心配させたくなかったんだろ?」
直は何も言わない代わりにコクリと小さく頷いた。
俺が直の頭を撫でてやると俺の胸に顔をすり寄せてくる。
「頼むから俺にはちゃんと話せ分かったか?」
「う・・・ん」
「聞きたい事があるけどもうこの話しは終わりにしような直。その代わりに罰を与えなきゃな」
直は顔を上げて潤んだ目で俺を見つめてくる。
「罰?痛くない?」
怖いのか身体を震えさせて俺の服をまたギュッと握り締めてくる。
罰と言えば痛い事をされているからなのだろう。
「直が言う事を聞いたら痛くはしない」
「うん」
ほらっ、またギュッと服を握り締めてきた。
怖いなら言えばいいのに直は我慢とかしてしまう。
「目をつぶって直」
「うん」
素直に従う直。
罰だから少しは怖がってもらわないとなんて思うけど恐がらせたくないという気持ちの方が勝ってしまう。
俺は軽く口にチュッと音を立ててキスをし笑いかけた。
「直に酷いことはしないよ」
あまりにも怖かったのか膝から崩れ落ちる勢いで倒れそうになった直を俺は受け止めて抱きしめた。
それから抱き上げてベッドへ運びゆっくりと降ろし直に覆いかぶさると額に優しくキスをした。
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