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第14話 忘れてた誕生日 Side冬空
もっと龍に触れたい。
龍が欲しくて堪らない。
龍の唇の隙間から舌を入れて龍の舌を絡めとると頭の中が蕩けてしまいそうなくらいにクラクラして来る。
龍の匂いがするこの部屋で龍の温もりに触れたら俺の理性は吹き飛んでしまう。
けれどまた頭の片隅に明日の事とかが過る。
龍から唇を離すと俺を見下ろして虚ろな目で俺を見てくる。
顔は熱を帯びて赤く火照っている。
「そんな顔をしたら襲うぞ龍」
「冬空、欲しい」
ヤバイ。
その言葉に俺の理性は吹き飛んでしまった。
「明日、身体が痛くてもしらないからな龍」
「うん」
こんな時は素直に欲しがるのに気持ちは素直に言えないんだよな龍。
俺は龍を下にすると耳に唇を這わしながら囁いた。
「好きだよ。龍」
「うん、俺も冬空が好きだよ」
俺の首に腕を回してしがみついてくる龍。
こんなに身体で俺を好きだと言ってくれている龍が可愛くてたまらない。
抱き壊してしまいたいくらいに俺は龍に欲情している。
明日、龍が辛くなったら俺が支えればいいよな?
龍。
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