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第18話 初詣 Side心翔
母さんはキッチンに居るらしくて竹田と心輝はまだ寝ている。
遥兄さんと桃さんは昨晩スグに優ちゃんの家に戻って聖兄さんとお義父さんは病院に行っている。
リビングには俺達4人だけで何を話したら良いのか気不味い雰囲気になっていた。
時計を見ると11時になろうとしていた。
色々世話になったんだからお礼は言わないとマズイよな?
「お祖父さん、伯父さん。色々ありがとうございます」
俺はごちゃごちゃと言わずに頭を下げお礼だけ伝える。
何かもっと言えばよかったかな?
頭をあげて2人を見ると俺を見て笑いかけてくれていた。
「良かった。秋絵を追い出した事を心翔君に恨まれてるんじゃないかと思っていたんだ」
恨む?
俺はお祖父さんや伯父さんを恨んだことはない。
母さんが選んだ道で俺の事でまた母さんが嫌な思いをしないかだけが心配だった。
「お祖父さん、俺は恨んだりしません。母さんが選んだ道で誰も悪くないと思います」
「ありがとう心翔君。良い子だね。優月君もだけど本当に良い子達だ」
優ちゃんはいつから起きていてお祖父さんや伯父さんと話していたんだろう?
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