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第17話 初詣 Side心翔
優ちゃんは俺の腕の中で疲れたのか安心したのかな?
グッスリと眠っている。
俺も悪夢を見ないか心配で少しの間起きていたが優ちゃんの体温を感じているといつの間にか眠りに落ちていた。
目が覚めたら優ちゃんの姿が見当たらなくて慌て服を着てリビングへと向かった。
リビングへ近づくと楽しそうに笑う声が聞こえて来ている。
リビングへ入ると白髪の老人と紳士な年配の男性が優ちゃんと向かい合わせで和やかに話をしていた。
「おはよう心翔」
「おはよう。優ちゃん・・・」
優ちゃんが俺に気づいて笑いかけてくると男性2人も俺の方を向いて笑いかけてくる。
「初めてだね。明けましておめでとう心翔君。君の祖父と伯父だ」
「初めて、明けましておめでとうございます」
俺は頭を下げて挨拶をした。
「改まらないでこっちに座って話そう」
伯父さんが優ちゃんの隣に座る様に俺を促してきた。
優しく微笑む伯父さんは、母さんと同じ目をしている。
やっぱり兄妹なんだなと思えた。
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