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第10話 もう少しで Side使颯

「天月君、大丈夫?」 僕は心配する橘君の声で我に返りどの位このままでいたのだろうかと考えていた。 「うん。もう出るからごめんね橘君」 「俺・・・迷惑なら帰るよ」 えっ? 嫌だ。 橘君が帰るのは嫌だよ。 「へっ・・・あの天月君?」 僕はバスルームの扉を開けてそこに立っていた橘君に抱きついた。 「帰らないで・・・まだ僕と一緒に居て欲しい」 「あっと・・・うん。俺・・・リビングで待ってるから・・・服を・・・・・・」 そうだったシャワーを浴びていから全裸。 それに僕が濡れたまま橘君に抱きついたから橘君の制服のシャツも濡れてしまっていた。 今の状態で橘君から離れたら見られちゃうのは確実だよね。 どうしよう。 「目を閉じてるから・・・離れても大丈夫だよ」 橘君は目を閉じて僕の姿を見ないようにしてくれている。 「ありがとう」 ゆっくりと橘君から離れようとして顔を上げると橘君の顔が近くにあって少し驚いてしまった。 けれど背伸びしたらキスはできるかな? 橘君の唇柔らかそうで・・・・・・・。

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