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第12話 もう少しで Side使颯
「泣かないでよ天月君。俺で良いの?」
僕を抱きしめる腕はさっきよりも震えていて、だから僕は橘君を抱きしも返した。
「橘君も汚れた僕で良いの?」
「天月君が好きだよ。どんな天月君でも僕は大好きだよ」
僕は嬉しくて涙が止まらなくなり話す状態ではなかった。
返事をしなきゃ!
僕は慌て首を縦にふると僕の唇に橘君の唇が一瞬だけ触れた。
「天月君・・・・・俺、キスは天月君が初めてなんだ」
橘君の少し照れた感じの声のトーン。
それが本当なら僕は橘君の初めてをもらった事になるよね?
「橘君、キスしてほしい」
僕が下から橘君を見つめるとゆっくり橘君の顔が近づいてきて唇を重ねた。
何度も角度を変えて脇腹の周辺に橘自身が当たっている。
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