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第13話 もう少しで Side使颯

僕はそっと橘君自身を両手で包むように握ると慌てて僕から唇を離した。 嫌だった? もしかしたら怖かったかもしれない。 「天月君、ごめん。俺・・・・・その天月君を見てたら気持ちが抑えれなくて無理してしないでいいよ。その・・・・・天月君も嫌な思いしたでしょう?」 それで・・・僕の事を気遣う橘君が愛おしくて僕の気持ちが伝わるのはどうしたら良いの? 「た・・たち・・・賢吾。僕は賢吾が好きだよ。だから、怖くない。賢吾は僕とするの嫌?」 「い・・・嫌さじゃないよ。け・・・賢吾って・・・・・」 「ダメ?賢吾も使颯って呼んでよ。その・・・恋人でしょ?」 「へっ?こ・・・恋人!」 顔を真っ赤にして慌てる賢吾は可愛い。 「違う?恋人にしてくれないの?」 「えっ?びっ・・・ビックリして恋人。恋人だよ」 「じゃあ、名前呼んでよ。使颯ってね」 「つっ・・・つか・・・・・使颯・・・く・・・ん」 君を付けてるけれど僕の気持ちは少しだけ伝わったかな? 嬉しい。 「うん。賢吾、大好きだよ」 「使颯君、僕も大好き」 嬉しくて涙が出そうになる。 優しく抱きしめられてキスをされると頭の中が真っ白になって好きな人するキスとかってこんなにドキドキするんだと初めて知った。

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