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第9話

顔を上げて見ると、あれ…高校生にも見える… 取り敢えず僕の目の前には、大人っぽい雰囲気のイケメンさんがいました。 そんなことを考えていると、イケメンさんがハンカチをミリタリーコートのポケットから出して優しく涙を拭ってくれた。 …そういえば今はもう冬に近い季節なのに僕何も着てこなかったなあ 焦燥と不安。 それで頭が埋め尽くされていて上着まで考えてなかった。 「寒くないですか?」 寒くない、なんて言えたらどんなに良かっただろう。 体だけじゃなくて、心が頭がスゥッと冷えていく。 「…うん…っえ?」 僕の首にフサッと、白いマフラー 「そんなことないでしょ。頬真っ赤。でもコートだと遠慮されそうなんで寒いでしょうけどマフラーだけでも使ってください」 な、なんでわかったんだろう… 本当に初対面なのに。 つい涙が止まってポカーンと見上げていると、イケメンさんはにこっと笑ってくれた。 なんだが、その笑顔は不安と悲しみでいっぱいの僕には凄い安心できた。 「ふふっ、君の笑顔は僕の薬みたい」 「うん、やっぱり笑ってる方が可愛いですよ」 ?! 可愛くいないよ… 本当に可愛いかったら、きっと僕は 「…捨てられないよ」 「捨てられたんですか?」 「へ?!」 『捨てられたんですか』なんてそんなハッキリ…! 傷口に塩を塗りたくられた気分だよ… 「じゃあ、もし本当に捨てられちゃったらー…」 「?」 「俺が拾い上げますよ」 素敵な笑顔でそんなことを言ってくれたから、なんだか凄く安心できた。 きっとこの人は心が綺麗な人なんだろうなって 「うん、そのときは僕のこと拾ってね」 そんな人とした不思議な約束ー…

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