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第26話

腰の動きが止まったのに、舌はとまらず夢中になりキスをする。 乳首を引っ掛かれまた中が締まる。 すると飛鳥の飛鳥が大きくなった。 コイツは絶倫かとキスをされながらビビった。 また腰痛めコースかと泣きたくなる。 ゆっくりゆっくり動かすからさっき出された精液が音を立てるのが恥ずかしい。 「…腹減ったな」 「…………は?」 なんで腰を動かしながら呑気な事を言ってるんだ。 確かに朝食買ったはいいが、リビングに置きっぱなしだし多分もう昼飯過ぎてるだろうな。 飛鳥がそんな事言うから俺まで腹が減ってきただろ。 もう一回くらいいいかなって思ってたがもう終わりか。 しかし飛鳥は抜かない、腹減ってんならさっさと抜けよと飛鳥の腰をぺちぺち叩く。 するといきなり奥に突き上げられ仰け反る。 「腹減ってるから早く終わらせるぞ」 「あっ!うぐっ!やだって、そこばっかぁ!!」 飛鳥は俺の前立腺を集中狙いして擦ってくる。 早く終わらす気でいるから動きも早くビクビク震える。 飛鳥を思いっきり締め付け同時に果てた。 抜かれると中に出した精液がこぽこぽと溢れてくる。 中がヒリヒリしてる、なんか変な感じ。 身体を洗おうとなり、一緒に風呂場に向かった。 この前は気絶して分からなかったが、起きてると指を入れられ掻き出される行為が恥ずかしくなる。 しかもわざと前立腺すれすれを触るから飛鳥の頬をつねる。 俺で遊ぶな。 ーーー テレビのニュースを見ながら遅い昼飯を食べる。 腰が痛くて仕方ないが腹が減ってるから仕方ない。 「…意外と才能あるんじゃないか?」 「……何の話だ?」 「乳首調教、優紀はエロの才能の塊だな…服着ただけでイけるようにしてやる」 「俺を変態にするつもりか!」 ニヤニヤと飛鳥は笑う。 そんな才能いらないとおにぎりを食べる。 服着ただけで感じてたら私生活が大変な事になる、それだけは阻止しなくては… ニュースは芸能ニュースに変わった。 モグモグと食べていると飛鳥は俺の耳を弄り出した。 そして唇を寄せてフッと吹いた。 「まずは俺の声だけで欲しくなるように調教しなきゃ」 「…うっ」 食ってる時にそういう事をするなと言いたかったが逃げるように飛鳥は台所に向かった。 「コーヒー入れるけど、飲むか?」と聞いてきたから「…ミルク多め」と答えた。 紫乃みたいにブラックを飲めたらカッコいいんだが、苦くて飲めない。 カフェオレが一番飲みやすいと思う俺はまだまだ子供舌なのかもな。 食べ終わり、ゴミを片付けていると耳にアナウンサーの声が入ってきた。 そういえば適当にテレビ付けてたな、飛鳥と静かな空間にいるのは気まずくて付けただけだから見てなかった。 『それではSTAR RAINの緋色さんです』 『よろしくお願いします』 緋色?…確か萌が好きなアイドルだっけ。 何となくテレビを見つめる。 そこにいたのは女性アナウンサーにマイクを向けられている金髪碧眼の王子だった。 チラッと台所を見ると、同じ容姿の男がマグカップにお湯を注いでいた。 テレビは朝のニュース以外ほとんど見ないがテレビに釘付けだった。 ……緋色、か。 『今回大人気の少女漫画原作のドラマのヒロインの相手役に初挑戦という事で意気込みをお願いします!』 『…僕なんかが原作の素晴らしい作品のイメージを壊さないか不安ですが、僕を選んでもらえたからには精一杯演じます』 「コーヒー出来たぞ」 緋色の声と飛鳥の声が被る。 俺の前にマグカップが置かれる。 湯気が立っていてマグカップを手に取りフーフー冷ます。 飛鳥は俺の隣に座り、俺がジッとテレビを見ている事に気付き…飛鳥も何となくテレビを見てピシッと固まる。 コーヒーを一口飲む、美味い。 「なぁ、飛鳥」と声を掛けると面白いほど飛鳥はびっくりして俺の方を見る。 「このSTAR RAINの緋色ってさ」 「………な、何だよ」 どう言ったらいいか悩むな、こんな事初めてだし。 飛鳥、こういうの嫌がりそうだし…でも途中で止めたらやっぱり最後まで言った方がいいし… 黙ってしまった俺に飛鳥はまだインタビューをしているテレビを消して俺のマグカップを奪いテーブルに置く。 そんなに気になったのか「はっきり言え!」とちょっとキレ気味で言う。 キレ気味だから無理だと思うが「…怒らない?」と聞くと一応頷いていた。 どうせ怒るだろうが、言わなきゃもっと怒るからなと思いながら口を開いた。 「緋色と飛鳥って、そっくり…というかもはや同一人物だよな」 「……」

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