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第50話 ゆりはいけない子
ゆりちゃんにキスをしたら、ゆりちゃん自身は何故か少しだけ大人しくなったけど、俺のペニスが元気になって困った。
やっぱり男というものはこんなに欲望に忠実な生き物なんだと改めて思った。
「……みっちゃんは前にゆりがしたこと、亮ちゃんから、……聞いた?」
ゆりちゃんあまり聞きたくなかったことをだろうと思ったけど、気になっていたんだろう。
なんて言ったらゆりちゃんはキズ付かないで済むなかと一瞬考えたけど、俺は素直に頷いた。
間を作ったら、いくらゆりちゃんでも気付くと思ったから。
「ゆりはいけない子なの。今ならいけないことだって分かってるけど、頭が熱くなると分からなくなっちゃうの。でもね……ゆりは『ゆりで良かった』って思う。ゆりは馬鹿だから何も知らないし、字も書けない。なのにみっちゃんはゆりに色々なことやらせてくれたし、教えてくれたし、みっちゃんと過ごす日が楽しかったの。字の練習なんて嫌いなのに、ゆりのために手紙書いてくれるから、頑張って字覚えるんだ」
ゆりちゃんは素直な心の内を話してくれた。
だから俺もゆりちゃんに話した。
「たとえゆりちゃんがいけないことをしても、道を正せばいいんだよ。チャンスはいくらでもあるから。俺はゆりちゃんの素直で純粋なところが大好きだよ」
俺はゆりちゃんの頭を優しく撫でた。
「……ゆり、みっちゃんを好きになって良かった」
そう言うと、落ち着いたのかゆりちゃんは眠りに入っていった。
俺は少しだけそのさまを見ていたけど、寝息が聞こえてきて……俺も自分のベッドに戻った。
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