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第52話 俺から初めての手紙

俺は早速ゆりちゃんに手紙を書いた。 ゆりちゃんへ ゆりちゃん、おれはもうたいいんしてしまったけど、かならずゆりちゃんにあいにいくから。 おれをわすれてもいいよ。 ゆりちゃんにとって、おれはいっしゅんふれあった、ただのどうしつのかんじゃ。 でもおれにとって、ゆりちゃんはたいせつなだから、またあったときにふりむかせる。 いつものゆりちゃんでいてね。 みつなりより A4の白い上質紙に平仮名で丁寧に時間をかけて書いた。 意味分かるかな、難しすぎたかな。 最初に伝えたい『俺の想い』だから、これ以外は思い付かなかった。 その時に俺は庭に太陽に向いて元気よく咲いていた、紫陽花の写真を同封した。 季節は雨の多い梅雨でジメジメしていた。 でも俺は変更した自分のキラキラした道を、一歩踏み出した。

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