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第61話 新しいヘルパーさん (完)

「今日から……新しいヘルパーさんがこの階に入りました」 不本意そうな暴力サド看護師に紹介されて俺は挨拶した。 「本日からこの病棟のヘルパーとして新しく入った栄 三成です。知った顔もあるかと思いますがお手柔らかにお願いします!!」 深々と患者さんに一礼をして顔を上げてニコニコと笑って見せた。 すると今までの眠そうに目を擦っていた美少年のような見た目の患者さんは俺の姿を見て、再び目を擦り呆然としていた。 「……みっちゃん?」 「タンタンはゆりちゃんの友達だって言ってたよね?手放したら駄目じゃん」 こうして俺は一年間勉強してヘルパーの資格をとり、病院に侵入することが出来た。 幸いお年寄りに近いサド看護師さんよりも若さと体力を武器にした男性ヘルパーは、病院の院長には魅力的だったのだ。 「みっちゃんっ!!」 「わっっ!!」 約一年ぶりに好きな子に会えた俺は、その子の抱きついてきた勢いでその場に尻餅をついた。 こうして俺の第二の人生が始まったのだった。 たとえこの病棟でこきつかわれたとしても、俺のこれからの人生は幸せになる予定!! 好きな子の側に入れるのだから。 完

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