俺はようやく資格を取り、とりあえずは社会復帰をすることになった。 丁度この頃は、杉原からあの特殊な精神科の病院の内容を聞いてから一年経っていた。 その頃に愛しのゆりちゃんから小包が届いた。 小包の中には、ゆりちゃんが大切にしていたパンダのぬいぐるみのタンタンが入っていた。 一緒に入っていた大きなカレンダーの紙の裏には、ゆりちゃんからのメッセージが書かれてあった。 ゆりはばかだから、すぐびょういんからいなくなるひとはわすれちゃうの。 でもゆりはみっちゃんがわすれられない。 かんごふさんは、ゆりのみっちゃんをおもうこころはだめだって。 でも、たんたんよりみっちゃんがすきだから。 たんたんをみっちゃんにあげることができたら、おもうこころはゆるしてくれるから。 みっちゃんにたんたんをあげます。 そのタンタンを抱き締めて俺は社会復帰する。 俺はこれから社会人になるんだ。 その日、真新しい制服に着替えて、俺は職場へ立った。