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戦前逃亡

初めて家に誘われた…… デートしてその後うちに来ない?って…… これって、そういうことだよな? つまり、こう〜なんか交わる、みたいな 緊張して昨日は寝れなかったのに、全然眠くならない! 「ごめん!待たせた!」 待ち合わせ場所の駅につくと、すでに待っていて慌てて走って向かった。 「大丈夫。待ってないよ。じゃあ、いこっか」 映画みて夜ご飯食べてと定番のデートコースをまわり、とうとう家に着いた。 部屋がおしゃれでいい匂いする… そう言ったら、昨日片付けたんだよと苦笑してた。 でも、会社のデスクとかも整ってるし、普段からこうなんだろうな。 「シャワーっかして!」 「そこ出て右ね。いってらっしゃい」 緊張しすぎて、カチンコチンだ… 幼いって思われてる!? 慣れてないやつはめんどくさい……なんてなったりしたら! どうしよう…… シャワーを交代して、ひとり、部屋で正座。 あぁー!! もう耐えられない! こんな状態でやっちゃったら、絶対気絶する! 申し訳ないけど、今日は帰らせてもらおう。 シャワー終わるまでにここ出て、LINEで用事入ったって言えば……! そそくさと荷物をまとめていると、がちゃ。 ドアが開いた。 「………帰るの?」 「いやっ、あの……」 「やっぱり、男同士は無理だった?」 困ったように眉を寄せる表情に焦る。 「そんなことない!」 「無理しなくていいよ。俺が無理やり連れ込んだんだしね」 「違う!聞いて!……恥ずかしくて。緊張したから、心の準備整えてからって思ったんだ!」 「じゃあ……別れることにはならない?」 「ならない!ほんとに大好きだから!」 あ…… 大好きなんて叫ぶとか! 恥ずかしい! でも優しくてあったかいこの腕の中にいれるならまぁ、いいや。

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