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第1話
15歳で初めての夢精をした日、おかしな夢を見た。
僕が大好きな本はBLマンガと言う本で、この世界の人たちのような姿の人を「ショタ」と呼び、大柄な人たちが性的に触れてはならない存在である、とされていた。
そして夢の中のぼくはそのマンガの主人公たちを見ては「尊い」と崇め、ありがたがっていた。
なんだかやたらと身体をぺろぺろ舐めたり撫で回したりふにふにと揉んだりしていて、意味が分からないのに自分がそうされたら…そうしたら…と想像すると股間がずくんと重くなった。
精通したら成人の届出を出さなくてはならないので、お父さんとお母さんに報告をした。2人はとても喜んでくれて、夜はごちそうだって言われた。嬉しいけど恥ずかしい…。
「学校にも連絡しておくから。」
「うん、お願い。行ってきます!」
「行ってらっしゃい。」
学校に行って普通に授業を受けて、お昼休みに保健室に呼び出された。
保健室の先生は小柄でほっぺがふっくらしてて、黒目が大きくてぱっちりしてる。茶色いふわふわの癖っ毛が可愛いって大人気の先生だ。
精通が早かったのかな?
「精通したんだってね。おめでとう。ちょうど今週末が今月の「キャラメル」の日だけど、参加する?心の準備が必要なら再来週でも良いけど。」
「えっと…参加したい、です…。」
「うん。早い方が良いしね。じゃぁこれ、参加申込書に保護者のサインを添えて提出してね。ギリギリになると世話役の数が合わなかったりするから。」
「はい!」
噂に聞いていた「キャラメル・パーティ」に参加できる!
精通して成人になると今までと違う健康管理が必要になるから、それを先輩が教えてくれる。それが「キャラメル」だ。
とても気持ちが良くて幸せな気持ちになれると言う噂。ぼくはその日がずっと待ち遠しかった。
午後の授業をを終えて部活を終えてから家に帰ると早くもご馳走が並んでいた。
ハンバーグ、アスパラと人参のソテー、クラムチャウダー、サラダ、パン。そしてチョコレートケーキ。
「お父さんも今日は早く帰って来るから、先にお風呂入っちゃいなさい。」
「はーい!」
お母さんは13歳と精通が早かったから小柄で可愛い。お父さんは遅くて18歳だったから背が高い。
お風呂から出たらちょうどお父さんが帰って来た。
「お帰りなさい。」
「ただいま。もう大人だから、シャンパン買って来たぞ。」
「飲んでいいの!?」
「もちろんだ。」
やったぁ!
「お母さんは初めて飲んだときは全然美味しくなかったけど、ルーはどうなのかしらね。」
「母さんは成人したのが早かったからだろう?私は美味しくって飲み過ぎていきなり二日酔いの洗礼を受けたものだよ。」
ぼくは15歳での成人だから、どっちかなぁ?
美味しいと良いな。
「そうだ!申込書、書いてもらわないと!!」
僕はカバンからキャラメル・パーティ参加申込書を取り出してテーブルに置いた。
「今週末にあるんだって!!」
「おぉ、タイミング良いな。」
「上手な子が教えてくれると良いわね。」
「…ねぇ、キャラメル・パーティって本当に気持良いの?」
こういうのを親に聞くのって恥ずかしいけど、好奇心が勝った。
「そりゃぁ…ねぇ?」
「あぁ…ま、楽しみにしておけ。」
2人とも意味深に視線を交わしている。
何をどう期待していいのか分からないのに!!
良いから食べましょ、と促され、大好きな料理と苦手なアスパラと一緒にシャンパンを味わった。
爽やかで刺激的でほんのり甘くて美味しかった!
「美味しいよ!」
「これなら私だって美味しいと思うわ。」
「あはは、初めて用だって言われたからね。」
なんだぁ、大人に成り立てのための味だったのか。ちょっとがっかりしてグラスで2杯も飲んだら見事に二日酔いになった。飲みやすいけど、ちゃんとしたお酒だった…。
「いってきます!」
待ちに待った「キャラメル・パーティ」の日。
髪も身体も歯も念入りに磨いて、新しい下着とお気に入りの服で気合いを入れて家を出た。
「いらっしゃい。あと2人、まだ来てないけどそろそろ始めるよ。」
「はい。よろしくお願いします!」
出迎えてくれた人は保健室の先生くらい小さくて可愛い。そんな人が薄暗い会場内を僕の手を握って席へ案内してくれる。
「今日はぼくがきみに色々教えるからね。よろしく。」
にっこり笑ってぺろりと唇を舐める仕草にドキドキしてちゃんと挨拶が出来たのか、ぜんぜん覚えていない。
座席は2人掛けのソファでぴったり寄り添って座るので太ももが密着する。手もずっと握られている。良い匂いもする…ような気がした。
「遅くなりました。」
「すみません。」
最後の2人が到着し、彼らの着席を待って壇上に現れた人がこの会の説明を始めた。
「ここに集まった皆さんは無事精通を迎え、成人した訳です。この『キャラメル・パーティ』では成人した人が健康のために定期的にしなければいけない事とそのやり方、それから生涯パートナーと仲良くするための方法を教えます。分からない事は今日のパートナーに何でも聞いて下さい。それと、相手が嫌がる事は禁止です。それでは各自、パートナーに教えてもらって下さい。」
「ぼくはセリ。きみは?あ、愛称で良いから。」
「ぼくはルーです。よろしくお願いします。」
「それじゃぁまず、服を全部脱いでくれる?」
「えぇ!?」
「あ、恥ずかしかったらズボンと下着をずり下げるだけでも良いけど、シャツが汚れちゃうかもしれないから、前は開けてね。」
それは1番恥ずかしい場所が全開になるって意味だよね?
あちこちから戸惑いの声が聞こえる。
お手本ね、と言ってセリが服を脱ぎ出した。
なめらかな肌と肌より少し濃い色の乳首。薄暗いせいで色ははっきりしない。そして細い腰、うっすらと生えた成人の証は程よい大きさのおちんちんの根本を飾っていた。
「ほら、僕も脱いだから一緒だよ?まだ恥ずかしい?」
セリの裸を見たぼくは『尊い』と言う言葉に支配され、操られるように服を脱ぎ捨てた。
「ふふっ…ルーのおちんちん、ぼくより少し大きいかな?」
するりと撫でられてびくりと大きく反応してしまう。セリは怖くない、怖くない、っておちんちんを撫でるけどなんでそこ???
なんて疑問も優しい指先がそこを往復する度に感じる不思議な感覚にかき消されて行った。
「すご…こんなに大きくなるの?」
「え?あの…ごめんなさい?」
反射的に謝ったら褒めてるのに、って笑われた。
「それじゃまず、ソファに座ってリラックスして、ぼくみたいに自分で触ってみて?」
「自分で…」
排泄の時とお風呂で洗う時しか触った事が無いそこをセリがするみたいに指で撫でてみる。先端の赤っぽい所がびりびりして腰が引けた。
「そこの先からぬるぬるしたおつゆが出て来たでしょう?それを塗り付けるようにするととっても気持良いんだよ。」
言われるがままにおつゆを掬って先端を擦るとびりびりするだけだったのがぞくぞくとした快感に変わった。
「あっ…これ…きもちいい…」
「はぁ…ね?きもちいいでしょう?」
初めての感覚に酔いしれながら徐々に撫でるスピードが上がって行く。
「はぁ…はぁ…んっ…!!」
「気持良いのが来たら我慢しないでいいからね?…ぁん…ぼく、もう…!」
2人で同時に白い物を吐き出した。
あまりの快感にぼうっとして弛緩した手が先端を擦ると、強すぎる刺激が痛いくらいだった。
「上手に射精できたね。これが自慰だよ。相手がいれば一緒に気持良くなれるけど、いないときはこうやって自分で射精するんだ。この白い物、精液は週に2〜3回出すのが健康に良いとされてます。」
そう言いながら飛んだ精液をおしぼりで拭ってくれた。
ぼうっとしながら聞いていたら突然の記憶のフラッシュバック。
そうだ!夢精の時に見た夢は、前世の記憶だ!!
この世界の人間は全員、男だけど妊娠する。
地球の人間よりゆっくり成長して精通すると成長が止まる。それが成熟の証と考えられて精通したら成人だ。13歳で精通したお母さんは日本で10歳くらいの見た目。お父さんは18歳だったけどせいぜい14歳だ。
そして年をとらない。
事故か病気か寿命で死ぬけど、見た目は成人したときから死ぬまで変わらない。
永遠のショタ!!
前世でおれはショタBLが大好きな腐男子だったけど、好きなのはショタ×ショタで。友達に拝み倒されて入ってしまったラグビー部で自分の身体は絶望的にごりごりと育っていった。自分が絡めば決してショタ×ショタにならないのでゲイではなく、自分が不在のBLに憧れたのだ。
どうやって死んだのかは思い出せないけど、趣味の事だけははっきりと思い出せる。この世界、見渡せばそこにもここにもショタ×ショタが!!
これぞショタ×ショタ♡パラダイス!!
夢でも良い。
おれはこの世界で存分にショタ×ショタを満喫する!と心の中で大量の鼻血を吹きながら決意した。
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