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28 〜イーシップペーッ〜

慎重に辺りを見回しながら家の周りを1周する。 染め物をする所も含めると結構広い。幸い、単独行動のようで他に人の気配はなかった。 中の様子を伺うと真咲が人質に取られているようだけど、2人とも縛られたり痛めつけられたりはしていないようだ。 [ジェミル、助けを呼んできてくれる?おれは時間を稼いでおくから。] [ダメだ!そんな危険な事、させられない!] [エルの色仕掛けにも引っかかったんでしょ?なら何とかなるって。レンキさんもいるし、ジェミル1人の方が速いよ?] ジェミルはしぶしぶ頷いて、音を立てないように慎重に、そして急いで馬に乗った。 いつ突入しようかなぁ? って!呑気にしてる場合じゃなかった! 真咲がおっぱい揉まれてるよ〜〜! あの魔性のおっぱいに触れたらヤバいよ〜〜〜! おれはすぐに突入した。 「ただいま〜〜〜!」 玄関からは見えないけど、たぶんおかしな事したらこいつがどうなるか分かってるな?とか言われたレンキさんが出てくると思う。ビンゴ! [何の用だ?] [ジェミルが助けを呼びに行った。おれは時間稼ぎをするから入れてくれ。] [帰れ!] [おれに触られても嫌がってた真咲が、あんな奴に触られて強姦されたらどうなるか、想像できる?] [ごっ!?] [おれの方が上手くやれるよ。ね、早く!おれは真咲の兄で、2人とも迷子って事にしといて。] […分かった。] 「おーい!どうした?」 野盗が痺れを切らして声をかけた。 「あれー、お客さん?」 おれはいかにも脳天気な声を出してすっとぼけた。 「こんにちは。」 「うぉっ!?またずいぶん個性的だな。」 「えー?そうですかぁ?お兄さんはレンさんの友達?遊びに来たの?」 「いいや、仕事だ。俺は商人でな。」 「へぇ、どんな物売ってるの?綺麗なアクセサリーある?」 「そう言うのが好きなのか?」 「私、自分で言うのも何だけど、そこそこ個性が強いと思うんですよ。だからこの容姿を活かして贅沢な暮らしがしたいなー、って…」 「ほう…」 「弟はここの暮らしを気に入ってるけど、私はお金持ちに囲われて贅沢がしたいの。だから着飾ってお金待ちの目にとまりたいな、なんて。」 「みっ…」 「ぽぽちゃんは黙ってて。」 真咲の言葉を遮り、野盗との会話を続ける。 「金持ち…紹介してやろうか?」 「伝手があるの!?」 「まぁな。どれくらいの相手に紹介するか品定めもさせてくれ。」 「…それって、か…身体を見せる、って事?」 「いやか?」 「あの…今、ちょっと…」 [2人にナイショで町に行こうと、馬に乗る練習してたら、お尻擦りむいちゃって…薬、塗ろうと思って帰って来たところなの。] おれは野盗の耳に唇を寄せて小さな声で言った。 「おい、傷薬あるか?」 「言っちゃダメ!1人で町に行くの、反対されてるんだから!!」 あざとい女の子風の動きで慌てた演技をする。ニヤニヤしながら肩を抱き寄せるとか、完全に引っかかったな。チョロい! 「そこの引き出しだ。」 「取ってくれ。」 レンキさんに薬を取らせて、舌舐めずりしそうな顔でおれを見た。 「ありがとう、向こうの部屋で塗ってくるね。」 「ここで俺が塗ってやる。」 「ぽぽちゃんはともかく、レンさんに見られちゃうじゃない!」 「2人とも…レン、に可愛がられてるんじゃないのか?」 「レンさん真面目すぎて何もしませんよ?…私だって自分の価値下げたくないから、まだ誰とも…」 「初物か!?おい!向こう向いてろ。」 「な…っ!」 「レンさん、お願い!」 「…分かった。」 「み…ちゃん…」 真咲がおれの名前をアレンジしてくれたので、これからおれはみーちゃんです!(笑) 野盗の言う通り、レンキさんは向こうを向いた。 「ほら、尻を出せ。」 「…やっぱり自分で…」 「品定めっつったろ?顔だけでもかなりの金持ちが欲しがるだろうが、身体も良けりゃ貴族だって欲しがるだろう。」 「うぅ…お願いします…」 意を決して。 野盗に向かって立ってショートパンツをゆっくり下ろし、片足ずつ抜いてはらりと床に落とす。まだシャツで隠れている紐パンの右側を時間をかけて解き、股間を押さえながら反対も解いて床に落とした。 「ずいぶん焦らしてくれるじゃねぇか。」 「品定めしたいんでしょ?ならなるべく高く見せなくちゃ。」 「ふっ…」 「見て…ここ…」 「!!」 股間を押さえたままシャツをたくし上げて見せる左脇腹の2つ並んだホクロ。どーよ? 手を伸ばし、触ろうとするのを躱して後ろを向き、意を決してシャツを捲った。 さすがにガチで恥ずかしいです! でもまぁ、薬塗ってもらうのは誰でもいいので、ついでにお願いしよう。 「痛そうだな。」 「その薬、滲みる?」 「どうかな?ほら。」 「ひぅっ!!」 塗り薬を両手に広げて尻をガバッと揉みしだかれる。痛いし、冷たさにも驚いて声が出たけど、だんだん滲みてきた。 「うぅ〜〜!滲みっ、滲みる!」 身を捩って逃げたところで、塗られた薬は付いてくる。 あぅっ!ガチで滲みる!! 「レンさん、これ滲み過ぎです!もっと滲みないのなかったの!?」 「…すまん、自分用だったから効き目しか気にしてなかった。」 「やだぁ…なんだかだんだん熱くなってきたぁ…」 刺激に馴れたのか、痛みは無くなってきた代わりに尻が熱い!これ、治るまでパンツも履けないよ!? 「ひぁっ!ちょっ!」 「念のためもう一度塗ってやる。」 ぬるぬると尻を撫で回し、時々やわやわと足の付け根を揉まれ、さらに袋を掠められてちょっと感じてしまった。 「きゃっ!」 「硬いな。サキじゃねぇのか。」 尻穴をくいくい押されて硬さを確認される。 「サキじゃ…ないと、ダメ?」 「いや…アンタならなんの問題も無いだろう。育てるのが楽しみなヤツもいるしな。」 種がないから育ちようがないんだがな! 「そっ!そこ、ダメ!」 「初物なんざ初めてでな。ちっと楽しませろ。」 「やだやだやだ!それ、気持ち悪い!!」 いや、ガチで気持ち悪いんですけど!? 尻に指入れようとすんじゃねぇ!傷薬でぬるぬるして入りそうだろうが! 「ならこっちも触ってやるから力抜け。」 「ふにゃぁっ!」 「やめろ!」 バターンとドアが開いてジェミルが飛び込んで来た。町までの往復には早過ぎない? 「んきゃっー!ど、どさくさに紛れて指、入れるなぁ!」 「このっ!」 「ちっ!」 ジェミルが殴りかかったので、ようやく解放された。うぅ…尻に違和感が… 野盗が短剣で応戦し、ジェミルは…薪かな? 手頃な棒を持っているだけ。でもそれでいい勝負している。 野盗がドアに背を向けた瞬間、外から見覚えのある2人が入って来た。傭兵の2人だ。 「くそっ!撒けなかったか!」 なるほど、あの2人に尾行されてこっちに来たのか。…尾行がバレたらダメだろう。とは思うけど、野盗の意識がそっちに向いている隙に真咲の所に行く。 「ぽぽちゃん、大丈夫?」 「みーちゃんこそ…。」 顔を見合わせ、うくくと笑いあう。 「あ、レンさんアチェクの実か、粉あります?」 「…あぁ。」 意図が伝わったようでレンキさんがニヤリと笑って立ち上がった。 3人がかりでボコられてすでに取り押さえられているけど、まだ戦意喪失していない。 では、れっつTRY! 「おい。良いもんやるよ。」 「ああ゛?あがっ!! う、っげぇ!?」 それ不味いよねー。 それを口いっぱいに突っ込まれて涙を流しながら吐いている。掃除しなきゃ…

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