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これが彼シャツってやつか⑦
ソファの端っこで体育座りをして、シャツの裾ですっぽりと足を包み、身体を小さくして、目を潤ませながら、こっちを恨めしそうに睨む空。
もう、なんとかしてくれ。
可愛すぎて俺死んでしまうよ。
「空、怒ってんのか?」
「見ての通り、怒ってますけど」
「あ、怒ってんだ。可愛すぎてわかんなかったわ」
「ひよしさんの変態」
「空のオナニー、可愛かったぜ。動画撮ればよかった」
「…っ、変態変態変態変態ヘンタイ!もうやだ!きらい!ひよしさんなんてきらい!ひっ…ぅ」
空はついに泣きだしてしまった。
やっちまった。
恥ずかしがらせすぎたか。
膝に顔を寄せて、体育座りのままぎゅっと身体を縮めて泣いている空に近付いて、そっと頭を撫でる。
片手で掴めてしまう小さな頭だ。
「空、ごめんな。空があまりに可愛いから調子のっちまった。嫌いなんて言わないでくれ」
「ぅ、ごめ、なさぃ、嫌いじゃなぃっ、ひよしさんのこと、嫌いじゃ、ないから…っ」
可愛いな。ほんとに。
可愛くて、優しくて、愛おしい。
俺は空の額にキスをした。
すると空が顔を上げた。
俺達は、どちらからともなく、キスをした。
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