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君に触れたかったんだ⑧
僕は彼の頬に触れる。
彼はビクッと体を震わせる。
「ふ、可愛い。可愛いなぁ。夢のようだよ。君に触れることができるなんて」
そのまま指で細い首筋を辿る。
「ねぇ、結城君、シャツ脱いでくれる?」
僕は至って冷静にそう言った。
「え…、な、なんで…?」
彼は後退りしながら言った。
怯えた表情すらも可愛い。
「"なんで?"君の裸が見たいからに決まっているじゃないか。僕、何度も君の裸を想像して自慰をしていたんだよ?見せてよ?結城君の裸を」
結城君が今度は頬を赤らめる。僕は堪らず言った。
「あれ?顔が赤いよ?自分が性欲の対象にされてると知って恥ずかしくなっちゃったのかな?ふふ、本当に可愛いなぁ。可愛い、たまらないよ」
僕はもう興奮が抑えられなかった。
結城君は何も言い返せず、黙ったまま俯いていた。
「ねぇ、早く脱いでよ?バラされてもいいの?」
「…っ、わかった…、脱ぐから…」
結城君は、絞り出すように言った。
そしてワイシャツの上のボタンから手を掛けていく。手が小刻みに震えていた。
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