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※第21話

全身が弛緩してしまって、頭が痺れてしまっている。身体の真ん中の芯が抜かれて、そこから溶解してしまったかのように、自我が保てない。 「発情期が遅かったからかな、君はオメガを分かっていないよ…...。甘い正義感で救うつもりかしらないけど、今のままの方が幸せかもしれないんだよ、それが秩序だからね。今回は君には協力してあげるけど、君の方がこのまま私のモノにして欲しいとせがむかもしれないよね」 遠野はスーツを着替え直して、開いたままの鹿狩の下肢を見下ろすと、放り投げていたエネマグラを手にして、隙間が開いて閉じられない孔へとゆっくりと押し込んでいく。 「ひ、ぅ、うッ、ーーッンンっ、ああ、ああッ.....」 ごろりとストレッチャーへと重たい鹿狩の身体を移して、手足を拘束具に繋ぐと、ガラガラとひいて部屋を出る。 「君はオメガなのだから、男に愛されることだけ考えればいいよ、全部終わったら、私が君を大事にしてあげるからね」 アイマスクを取り去ると、蕩けきった表情を浮かべてエネマグラに子宮を開かれ堪らないのか、荒い呼吸を繰り返し、愛液がとめどなく溢れ出してパタパタと床に垂れ落ちていく。 「はしたないね、さっき散々入れたのに、もうおちんちんが欲しいのかい」 「っ、んッアふ、.....っ、おひんひ、ん...あ、ああ、ぐちゃぐちゃ、して」 何度も反芻して覚え込ませた言葉を口にして、ねだる鹿狩に遠野は首を横に振る。 「今日は時間が終わってしまったからね。また、次まで我慢してなさい。オークションまで君を全部作り替えてあげるね」 優しい手つきで遠野は鹿狩の黒髪を撫でて、時間を告げに来た看守に何か言い置くと、遠野は部屋を出ていった。 「大丈夫か?59番.....それにしても遠野様もえぐいな。このまま、来る迄過ごさせろだなんて、お前何か怒らせたのか?」 ストレッチャーに近づき鹿狩の様子を見て、看守は息を飲んだ。 ぐずぐずになった表情で、救いを求めるかのような視線を必死に向けている。 「.....凄いフェロモンだな。可哀想だけど、遠野様から次までこのままにするように言われたのだ。トイレの時は、そこの赤いボタンを押して呼ぶように。さて、房に戻すぞ。46番が心配していた」 助けて欲しいとは言わなかったが、辛すぎる快感に意識も絶え絶えの様子に、看守は目を逸らした。 こんな責苦は、悪くすれば人格が破綻するだろう。 遠野の考えが分からないが、仕置にしてはやり過ぎである。 看守は不憫な表情を浮かべるが、ストレッチャーを房へと運んだ。

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