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「あ?…まあ、弁当だけど」 「じゃあみんなで行こ~」 言うが早いか律は織田を引き連れて俺の元に向かってくるではないか。 「おう…て、いやいやいや!お前は織田と食うんだろ?」 訳が分からず単純な疑問を口にすれば、これには織田が食いついて来た。 「は?なに、アンタ俺とは飯食いたくないの?」 「そんなこと言ってないですううう」 そんな美しい顔で、飯とか言わないでえええええ! しかも昨日は俺が居るから飯行かねえとかウダウダ言ってたのに一体どういう風の吹き回しだ。 「もう行くよ?」 律が俺たちのやりとりを見て教室の外へと歩き出した。 慌てて律の横に並ぶ。いつも昼飯は教室で食べてたのに、どこに行くんだ? 「おい、律。今日は教室で食べねえの?」 「玲哉が弁当無いんだって~。俺も今日は買うの忘れてたから食堂行こ」 「あ~、なるほ」 後ろから織田が窓の外を眺めながらゆっくり着いてくる。俺は律に近寄って耳打ちした。 「…つーか、いいのか?俺が居て。俺なら別に違うとこで食ってもいいんだぞ…」 「えー?俺以外に友達いたっけ?」 「うざ!居ねえよ!だからぼっち飯でも決めよかと腹をくくってだな…」 「智ちゃんトイレでご飯食べるとかさすがの俺も引くんだけど…」 「誰も便所で飯食うなんて言ってないだろ!?そこまで根暗じゃねえわ!」 思わず大きな声で返すと後ろから、うるせぇ、と注意される。 もう!ほんと織田さんの俺に対しての当たり強過ぎな!! 「はいはい!すいませんでしたー!」 ワザとらしく大きい声で返すと、明らかにイラッとした顔をされたが知るもんか! しかし顔のいい奴のイラッとした顔は迫力があって直視しかねるので、すぐに顔を逸らして律の横を歩く。 「………」 「?なんだよ、律」 「ううんー。なんでもなーい」 律の視線を感じ視線を向けたが、にこりと笑われただけでそれ以降なにも言ってこなかった。 なんなんだ、一体。変なやつ。

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