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海斗と一樹さんとつきあう意味

目が覚めると、海斗と、一樹さんの間で、横になっていた。二人とも、上半身裸で、大きい体を丸くして、僕にしがみついている。二人の素肌の感触が、何とも心地よくて。 暑苦しいと感じないのは、冷房が適度にきいているせいかも。 シーツは新しいのに交換してあって、さらさらとした触り心地がいい。 一樹さんの白のシャツかな⁉一枚だけ羽織る感じで着せて貰ってて、下着も新しいのに交換してあった。 海斗さんと、一樹さん・・・。 本当に、僕、二人と・・・。 昨日の事を思い出しただけで、顔から火が出そうになった。体が鉛のように重く、ズキズキと、下肢の痛みが半端ない。お腹の中に、二人の分身がまだ挟まっているような、そんな感覚に、改めて、羞恥心が込み上げてきた。 海斗と、一樹さんと、つきあう意味は⁉ 二人が、大好きだから。 側にいたいから。 それ以外、何もない。 「・・・ナオ⁉」 ごそごそと、二人の背中が動く。 「起きた⁉」 海斗と一樹さん、双子みたい。同音で、動きも一緒で。 思わず吹き出しそうになり、必死で抑えた。 「何、ナオ⁉」 怪訝そうに、むすっとする二人。 「だって、二人が、双子みたいなんだもの」 「俺らが⁉」 「うん、ほら、また一緒」 海斗が、一樹さんの名前を口にすると、同時に、一樹さんが、海斗の名前を口にする。 面白い。 この二人。 意外とうまが合うのかも。 「ナオ、ハグ」 海斗が、むぎゅーと、前から僕を抱き締める。 「ハグ、いつも、してるの⁉」 「うん、これが、また、たまらん」 すりすりと、頬を胸元に、擦り付ける海斗。 「じゃあ、俺も、混ぜてもらおう」 後ろの一樹さんも、背中に、むぎゅーと抱き付いてきて、頬をすりすり。 「うん、微かな石鹸の匂いがいい」 「俺、この匂い大好き」 「海斗が羨ましい」 「なんで⁉」 「ナオを独り占めしてたから」 「何一樹、ヤキモチ⁉」 「そういう、海斗だって」 かぷっと、一樹さんが、軽く肩に歯を立てる。 「もう、くすぐったい」 思わず身を捩った僕は、海斗の中心に手が触れてしまい、臀部も、一樹さんの中心に押し付ける格好になってしまった。 「ご、ごめんなさい」 ただでさえ狭くて、こんだけ体が密着しているんだもの。 ドクンドクンと早鐘を打つように、二人の心音がどんどん速くなっていく。 「ナオ、可愛い」 口火をきったのは、一樹さんで。そろりと、下着の中に手を入れてきて、双丘を撫でながら、しっとりと汗ばむ、秘所の蕾へと指先を這わせてきた。 「だめぇ。一樹さんのおうちに挨拶にいかないと。おばさんにも、言うんでしょ」 「煽ったナオが、悪い」 二人同時に、耳朶を甘噛みされ、はぁっ・・・んと、思わず、溜め息混じりの声が漏れる。 「ナオだって、もっと欲しいだろ⁉俺たちの 。孕むくらいに」 「何、言っ・・・ん、う、うっん」 海斗に上顎をぐいっと持ち上げられ、彼の口唇に唇を塞がれ、息つく間もなく、上半身を起こした一樹さんの口唇にも塞がれ。 ねっとりと口腔内を撫で回され、互いの、唾液を濃密なまでに深く濃く絡ませ合う。 そろりと、海斗の手が、シャツをたくしあげ、素肌に直に触れてくる。 火傷するくらい、熱い彼の手。 「俺も、一樹と一緒。ナオの中、俺ので一杯にしたい」 ようやく二人の唇が離れていく。 飲みきれなかった唾液が、はしたなく、口の端から溢れ落ちていて、それを、ぺろっと、愛おしそうに海斗の舌が、掬い上げてくれた。 「甘えん坊のヤキモチやきで、ごめんな。一樹と張り合っても仕方ないのに」 「俺も、大人気なくてごめんな」 なんでか、二人が謝ってくれた。 でも、不埒な、二人の手は、止まることなく。 「ちょっと、待って!!」 本当に待って! そこ、ダメだから。 「二人とも、嫌いになるからね!!もう、二度とエッチしないから!!」 ありったけの声で叫ぶと、ぴたりと、二人の動きが止まった。 「ごめん」 「それだけは・・・」 しゅんと頭を項垂れて、今度こそ、ちゃんと謝ってくれた。

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