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甘え上手の彼

夕食後も、打合せを名目に夜遅くまで二人が居座り、流石の一樹さんも、イライラが頂点に達したみたい。 「ナオ、寝るよ。橘内に礼さん、別に泊まっていっても構わないけど、夫婦の時間を邪魔したら、明日、明後日、ストライキ起こしますので‼」 拳をプルプルさせて、声を荒げた。 「散々、ナオさん啼かせておいて、また、する気ですか⁉」 けろっとした表情で鏡さん。 もしかして・・・じゃなくて、しっかり聞いてたんだ。僕と一樹さんがエッチしている声ーーもし、鍵かけてなかったら・・・。 ひゃあぁぁーーー‼ 一気にどどっと、羞恥心が押し寄せてきた。どっかに穴空いてないかな⁉ 今すぐ、速効で潜りたい‼ 「一樹さんこそ、明日のランチ会にナオさんが出席出来ないくらい、可愛がり過ぎないで下さいよ。私たちの方こそ、ストライキ起こしますよ。お一人では何もできないでしょう?」 鏡さんも負けてはいない。橘内さんと一緒で、彼も案外毒舌なのかも。 一樹さん、返す言葉がないのか、しばらく、ぶすくってたけど。 「ナオ、寝るよ」そう言って、寝室まで僕の手を引っ張っていった。鍵をしっかりかけて、横に抱っこしてくれた。そのままベットに運んでくれて、下ろすなりすぐに、彼の口唇が重なってきた。 「だめ、橘内さん達に聞こえちゃう」 「俺の事、嫌い⁉」 うるうるした瞳で、覗き込まれ、ぶんぶんと頭を振った。 「ナオの甘い蜜まだ飲んでないから・・・頂戴」 「甘い蜜って・・・‼」 顔から火が出そうになった。 「んっ・・・」 口付けが、また、唇に触れる。口内に入ってきた、一樹さんの舌を、必死で受けとめ、拙いながらも舌を絡ませた。 「ん・・・っ・・・んっ・・・っ」 いつもより全身が熱くて、蕩けそう。 上顎を舐められ、ちゅぷっと、音をたて舌を吸われた。 「ナオ、腰あげて」耳元で囁かれ、言われた通りにすると、スウェットのスボンを膝の辺りまで下着ごと下ろされた。 「一樹さん、電気消して、明るすぎるから」 「あとでね」 にこっと笑ってやんわり断られた。 体を下にずらし、僕の脚を広げ、中心の萎えた陰茎を手で掬いあげると、茎の部分を舌の先でちろちろと舐め始めた。 「やぁん、声出ちゃうから」 口を押さえても、指の間から、声が漏れてしまう。一度達した体は、すぐに熱を帯びて、じんじんと甘く疼く。 「いっぱい声を聞かせたらいい。俺たちがどんだけ愛し合ってるか、礼さんに教えてやればいい」 「そんな・・・あっ・・・っ・・・ん」 裏筋をれろーと舐められ、あまりの気持ちよさに全身がぶるふると震えた。 「蜜が、出てきたよ」 一樹さんの声が弾んでる。 「体が、へん。熱いよ」 「すぐ、楽にしてあげる」 たっぷりの唾液と蜜を舌に絡め、根元まで口にくわえると、ジュルジュルと湿った水音をたてて、上下に動かし始めた。 「頭の中が、真っ白になるから・・・ゃあ・・・あ・・だめぇ・・」 先端をしごかれる度、ぴくぴくと体が跳び跳ね、喘ぎっぱなしになる。 恥ずかしくて、口元に手を持っていくと、一樹さんの指が口内に入ってきて、それをくちゅくちゅと吸うと、一樹さん、上目遣いで僕を見て、うっとりとしてた。 「気持ちいい・・・出そう」 彼の口唇に一層強くしごかれ瞬間、 「あっん、あっ・・・っ」 彼の口腔内で、白濁を弾けさせていた。 「うん、美味しい」 一樹さんは、それを満足そうに飲み込んだ。 「おかわりしたいけど、橘内たちに、ストライキ起こされたら、かなり困るから、今夜はこれで我慢する」 枕元に置いてあったタオルで、性器を拭いてくれた。 「え⁉このままで、寝るの⁉」 はぁはぁと、肩で息を吐きながら、てっきり一樹さんが、ズボンを上げてくれるものだと思っていた。 そのままの格好で、一樹さんが抱き付いてくるとは予想外で、吃驚した。 「いつでも、舐めれるだろ⁉ナオが、してくれたみたいに」 「一樹さんのエッチ‼」 「だって、俺、ナオに勃たせて貰わないと、勃起しない。ナオのこの体、全部好きだもの」 しれっとして、恥ずかしい事を言われ、ますます顔が赤くなってきた。 今日も寝れないかも。 どうしよう、明日・・・。

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