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第24話
こんなに胸が痛いのは、お前に本気だって気付いたから…………
飯も食わず寝室に連れ込むと、歩は何も言わず黙って部屋に入ってきた。
「…………葉月。何か怒ってる?
分かんないから……話して…………」
俺を見上げて、一生懸命話す歩に見つめる。
不安そうな顔………
決心が鈍りそうになる。
歩は絶対に二股とか出来ないタイプだ。
そして、俺もそれを許せない。
なら、答えは出てるじゃないか。
多分、今日が最後。
思い出にもう一度だけ抱かせてくれ。
問い詰めたりしないし、面倒くせー事も言わない。
今だけは瑛人を忘れて…………
歩の服を脱がしていく。
「ま、待てよ!葉月。話を!」
話なんてしたくない。
俺自身でケリをつけるしかないんだ。
「…………葉……んむっ!」
歩の口をキスで塞ぐ。
最後位、湿っぽい話は無しにして、可愛い顔を見せて。
優しく大切に抱くから…………
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