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Side 山口陽佳 今日も結城との練習が終わった。 「結城、ラーメン好きか?」 「塩ラーメンは好きです」 「塩限定かよ。でも、調度いい。近くにうまい塩ラーメンの店があるから行かないか?」 この日は、ラーメンをご馳走してやろうと決めていた。 結城は1人暮らしで、晩御飯も1人で食べているようだったし、何より結城ともっと話をしたかった。 「あ、行きたいです!」 結城は前のめり気味で言ってくれた。 最近、結城も、俺と話するのを楽しいと思ってくれている気がする。 俺らは、雨の中、車で少し移動したところにあるラーメン屋に入った。 オススメのあっさり系塩ラーメンを2つ頼む。 俺は大盛り、結城は並盛りだった。 俺らは、カウンターに横並びに座った。 「あ、ONE PIECEがある」 近くの本棚に漫画が収められており、大人気漫画のONE PIECEが置いてあった。 「結城ってさ、ONE PIECEで言うと、チョッパーっぽいよな」 「それ、褒めてるんですか?バカにしてるんですか?」 結城は、クリっとした目を細めて睨むようにして言った。 「バカになんてしたことないだろ」 「いつもするじゃないですか」 俺らの最近の会話はだいたいこんな感じだ。 「先生は、ルフィって感じです」 「え、そうか!?どのへんが?」 主人公じゃん。 道化のバギーとかその辺ぶっ込んでくるかと思ったのに。 「ルフィは、仲間が危ないときに助けに来てくれるじゃないですか。先生も僕の事を助けてくれたから。」 結城の言葉にちょっと涙が出そうになる。 「お前が困ってるときは、何度でも助けるよ」 俺はそう言った。 絶対に、どんな時でも、俺は結城の味方をしたいと思っている。 結城はわかりやすく嬉しそうな顔をしてくれた。

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