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暴かれていく。 自分でも知らないような、奥の奥。 熱を帯びたその楔が、俺を奥深くから支配していく。 ソレが動くたび、頭が真っ白になって何も考えられなくて、 ポロポロと涙が零れていった。 頬を伝う涙は熱いのに、頭が真っ白で、何も考えられなくて怖い――。 泣いても、その涙を拭ってくれる指先が優しくても。 奥を穿つその動きに声も身体も支配されて、苦しい。 「あ、っぁ、くるしっ」 「シーツの上を這う黒髪が綺麗だ」 「ひ、ぁぁ」 目を見開いたら、大粒の涙が零れた。 こんな、こんな、気持ち知らない。 こんな快感、知りたくもない。 泣いても、懇願しても、立花さんは止めようとはしなかった。 きっとこの人は、俺が嫌いなんだ。 俺を従わせる為に、もっとも屈辱的で酷いことをしようとしてるんだ。 優しくなんて、ない。 「ぅうっ」 悔しくて悲しくて涙が零れてくる。 「――痛いのか?」 動いていた腰を止めて、立花さんが俺の額の髪を払う。 「ひ、どいで、す。もう、――ゃだ」 フルフルと首を振ると、立花さんの顔が曇った。 露骨に嫌そうな顔をしている。 「泣いても、離してやらない。お前は俺のものだ」 額に落とされた優しい口づけは、――この行為とは真逆で。 「俺はお前が必要だ。だから、抱く。慣れろ」 「―――――ああっ!」 熱い楔が、さらに大きくなって、俺の中を圧迫するのを感じた。 声が、声にならずパクパクと口を開けては消えて行く。 俺の声は彼に届くのだろうか。 振りほどく為に、しがみついていた立花さんの腕から手を離し、顔を逸らす。 この人からも俺は嫌われているけれど、 それでも必要とされているのなら、 この仕打ちを慣れて行かなきゃいけないんだ。

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