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第333話

Side:立花優征 俺にご飯を作ってくれると言うので、スタンダードにカレーリクエストした。 鍋も業務用の大きいのを買った。 せっかくの榛葉のカレーだ。一週間は味わって食べてやる。 昨晩は、風呂上がりの髪があまりにも綺麗だったので櫛で梳いたら頬を染めて照れていたが――喜んでいた。 最近はよく笑ってくれるようになった。 最初の頃の怯えて泣きだしそうな表情はあまり見ない。 が、それもそれで極限まで快感で泣かしたいので、見たい。 真っ白になって俺の背中にしがみ付くのも可愛いが、わざとゆっくり動いて中の俺を感じさせるのも恥じらう榛葉が可愛い。 「帰った」 ネクタイを緩めながら期待なんてしていない風を装って、ドアを開けた。 すると、リビングからパタパタとスリッパの音がしたのに、扉から顔を覗かせるだけだ。 「何故、迎えに来ない」

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