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第137話
「んっ……はあっ……こんなにたくさん出すなんてっ!!いくらなんでも乱暴過ぎます……優しくして下さいと――申したのにっ……」
「……ふふ、私の子種である白濁にまみれ、厭らしい顔を露にして凄んでも、迫力などまるでないぞ――それに本番は此れからではないか。さあ、惚けておらず……私の方に四つん這いとなり――象牙のように滑らかな尻を向けよ」
「……っ……あ、貴方という方は――っ……何ゆえ、そのように僕をからかうのでございますか……僕は――ただ初めてだから優しくしてほしいた申しているだけなのにっ……」
じわり、と瞳に涙が溢れてくる――。
燗喩殿の言動に悪意など微塵もないのは分かりきっているのに、これまでの緊張の糸がぷつり、と切れてしまったかのように僕の意思に反して自然と頬に涙が伝い落ちる。
「済まない、魄よ――。悪ふざけが過ぎたようだ――案ずるな、これからは……そちを悲しませるような事は申さぬ。だから――ゆっくりとでもよい……四つん這いとなり尻を向けよ」
「燗喩殿……燗喩殿――っ……僕は……これから、どのように生きて行けばよいのですか……たった一人の母があのような事となり――幼なじみだった翻儒までっ……失うなんて……燗喩殿――貴方は僕とずっと一緒にいてくれますよね?」
ぺろり、と――僕の頬を伝う涙を舐め上げてから穏やかに頬笑みながら燗喩殿は緊張の糸が切れて身を小刻みに震わせてしまっている僕の体をぎゅうっと力強く――しかしながら優しく包み込むように抱き締める。
「……案ずるな、と言った筈だ――魄よ。私は、そちを――いや、そちらを裏切るような事はせぬ。魂に誓ってでも……そちと、此れから生まれゆく筈の我が子を愛する……だから――私の魔羅と子種を受け入れよ」
「……か、畏まりました……燗喩殿。僕の此処に――子種を注いで下さいませ」
僅かばかりの不安と、少しばかりの恐怖を抱きつつも――愛する燗喩殿に貫かれるのならば本望だと思い直した僕はゆっくりと尻を燗喩殿の方に向けて犬のように四つん這いになるのだった。
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