138 / 151

第139話

「成る程――此処が……そちの最も気持ちよくなる秘所のようだな。私の指が此処を突く度に、そちの腰が上下に揺れておる。全く、何と艶かしき姿だ――よもや、そちは……私の指や魔羅以外にこの秘所を突かれても矯声をあげる訳ではあるまいな?」 「ひっ……ひうっ……そ、そんなことは分かりましぇ……ん……あっ……あんっ……そ、そんなに素早く擦るのは……お止めくださいませ……そ、それに――そんな事を問われても――僕には分かりませぬ」 余りの快感から、無意識の内に腰を上下に律動させ、全身がびりびりと痺れているせいで、みっともない顔を晒しつつ口からは涎まで垂れて呂律が回らないくらいの気持ち良さに支配されてしまっている僕の様子を見て燗喩殿は満足げに微笑むと弱点ともいえる前立腺という名の秘所を探し当てた事によって尚一層、擦り続ける指の動きが早くなり奥へ奥へと上下に動かしてきた。 ずちゅ……ぐち、ぐちゅ……ぬちゅっ…… 淫靡な水音を聞いている内に――何かを己の張りつめて勃起しきっている魔羅から出したいという未知なる感覚に支配されてしまった僕は、既に四つん這いというよりもうつ伏せに近い状態となっている体から、だらりと床に投げ出されてしまった両足をぴーん、と伸ばしきる。それと同時に、腰だけでなく全身をびくびくっと大きく震わせた。 ――ぴた……っ…… と――先程まで満足に笑みを浮かべながら僕の前立腺という秘所を勢いよく擦り続けていた指の動きを燗喩殿が止める。そのせいで必然的に射精のいう行為を強引に止められてしまい、お預けをくらってしまった犬のように切なそうで淫靡な表情を浮かべながら燗喩殿の方へと目線を向けようとした時――、 ぴとり、と――何か固くて冷たい無機質な感触をしたものが僕のひくついている厭らしい秘穴へとあてがわれるのだった。

ともだちにシェアしよう!