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朝目が覚める前に ③

ほんの少し最初だけ抵抗感があったけど、ずぶずぶと俺のを飲みこんでいくケツ孔。 「ッ、クソッ」 「あっ、んっ……なおの……おっきぃ……っあ」 一瞬で持っていかれそうなくらい熱いナカは俺のに絡みついて締めあげてくる。 ありえねーくらい気持イイ。 頭ん中はもう理性なんて焼けついて、快感を追うことだけしかなくなる。 「動くぞッ」 一秒だって黙ってるなんてできねーで、兄貴のことなんか考える余裕もなく本能のままに突き上げる。 肌同士がぶつかり合う音が響くほど激しく腰を打ちつけた。 兄貴の精液と俺の先走りとでそれなりに濡れてはいるけど足りてはいないらしいナカは俺が動かすたびに肉壁を吸いつかせるように蠢いてくる。 「っン、ンっ……はげ…しっ……っああ、きもちい……っなお……っあっあ」 壁にすがりつくようにしてるせいか兄貴の喘ぎ声が少しこもって聞こえた。 それに物足りなさを感じ、一旦兄貴のナカから引き抜く。 「やっ…やめないで…っ、なお…っ」 途端に俺を見て腰を押し付けてくるからその身体を反転させて壁に押し付けた。 片脚を抱えあげ腰を浮かさせて狙いをつけてまた一気に挿入する。 「っあ…ン」 兄貴の感じる部分を狙って突き上げながら口を塞いだ。 「っ……ん……っ」 舌を絡みつかせながら嬲るように動かしていく。 その間もズンズンと下から突き上げる。 キスの合間に高い声を喘がせてる兄貴はいまにも崩れ落ちそうで必死に俺の首にしがみついてきていた。 「あっ……ふ、ん……はっ…ん」 片手で腰を支えながら深く根元まで突き刺す。 腰を回してえぐってやれば涎をこぼした兄貴が甘ったるい声で「なおっ、きもちいいっ、んっ、あんっ」叫びまくる。 女がこんだけうるさかったら正直俺は萎える。 けど馬鹿みたいによがり喘いでる兄貴には煽られるばっかりだ。 前立腺を狙いながらピストンを速めて、ひたすら腰を動かす。 ぎゅうぎゅう締めつけてくる兄貴のナカに俺はもうあっという間に限界は間近。 「もっと、もっとしてぇッ、んっああ、あっあ」 首に回された兄貴の手が、その爪先が俺の肌に食い込む。 痛くないわけがねぇ。 けどその痛みさえもいまは興奮する材料でしかなくてさらに激しく腰を打ちつけた。 肌のぶつかりあう音とぐちゅぐちゅ水音を響かせている結合部。 密着しあって身体揺さぶって、腹のあたりではさまれた兄貴のものは熱くびくびく脈打ってこっちも限界寸前。 「ッ、チッ、イくぞッ」 耐えれないくらいの射精感が押し寄せてくる。 でも俺が先にイくなんて真似はしたくなかったから必死で歯を食いしばって前立腺を集中して擦りあげた。 「ひっ……っあああっ!! なおっ、イくっ、んっあ、…っ!」 びくびくと背中をしならせた次の瞬間熱い飛沫が俺と兄貴の腹を濡らす。 イったせいでいままで以上に痛いくらい締めつけてくるナカの扇動に俺も吐精した。 最後の一滴まで全部注ぎ込むように兄貴の奥の奥へと突き挿しながら。 そのあとは―――収まるどころか一層獣のように盛った。 射精したはずなのにギンギンに勃起したままの俺のを兄貴のナカに埋めたまま、兄貴を抱え上げてベッドに移動して、着てるもの全部脱ぎ捨てて肌を重ね合わせた。 対面座位してバックから突きまくって、騎乗位させて、駅弁して。 たぶんいままでで一番ヤったはずだ。 何回も兄貴のナカに出したし、兄貴も何回もイって出したし、お互いの身体もシーツもべとべとのドロドロになった。 最後は兄貴は気を失って、俺はそれでも突き動かして射精したけどほとんどでなかった。 顔真っ赤にさせて寝息もたててないくらい静かに目を閉じてる兄貴の横に仰向けに倒れ込む。 そういや中出ししたけどそのままでいいのか? ふと疑問に思ったけど男同士のことなんて知識ねーし、でも微妙そうだなと思ったから眠いの我慢して少しだけかきだしてからまたベッドに倒れ込んだ。 さっきまで散々喘いで色気を放っていた兄貴の寝顔は―――普通。 いたって平凡。 なのに、なんでだろう。 やっぱり煽られる。 べたついた身体を引き寄せ、べたついた身体を密着させる。 「……ん」 身じろいだ兄貴が声を漏らしたけどまぶたはぴくりとも動かないし起きる気配はない。 なんでこんな平凡兄貴にあんなに盛ったんだよ。 自分に訊きながらも、吸い寄せられるようにキスをした。 舌を割りいらせて舌に触れれば寝ているはずなのに微かに動いてきて。 「……淫乱」 悪態つくけど、たったそれだけでまた反応してる俺のもの。 だけどさすがに突っ込むのはどうかと思ったから兄貴の太腿の間に差し込んで素股で抜いて、寝た。 ―――……俺ってヘンタイじゃねーのか。 一瞬そんなことがよぎったけど、隅に追いやってあっというまに夢の中に落ちて行った。 朝目が覚めたら、こいつはどんな顔するんだろう? きっと覚えてないだろう。 でも、別に覚えてなくっても構いはしねぇ。 ―――平凡だって地味だって淫乱ゲイだってかまわねぇ。 俺はゲイじゃねーけど、でも兄貴とヤってわかったことがひとつ。 俺はずっと、ずっとこいつを―――……。 だから、 朝目が覚めて全部忘れてたって、離すもんか。 ヤってヤってヤりまくって、俺としかヤれねぇくらいにしてヤるから覚悟しておけよ? おにーちゃん。 *朝目が覚める前に:END

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