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第50話
快楽が過ぎて、涙が止まらなくて、ハッハッと短い息を吐きながら、クロの口淫に全てを持って行かれた...。
「ぁ...ぁ...っ、ぅ...」
出続けるオレの液体、震えて感度かおかしくなった身体...
「は、りお...俺も」
クロが、自分で新しくゴムを付けてオレの両足を割って入って来た。
「クロ...まっ、ダメだっ!あ...」
抵抗なんて、ホントはしたくない。
入口付近でスリスリと擦り付けられる熱に、そのまま挿《は》いって来て欲しいとさえ思った。
「な、ダメか?」
「ゃ、まだ、ダメ...」
クロがオレを突っつきながら聞くから返事も絶え絶えだ。
「エイズは、感染力弱いだろ」
確かに空気に弱いけどっ!けどっ!
「でもっ、っ...クロ!くっ付けんな」
「な、も...りおの中に挿《は》入りてぇ」
グッと、先端がオレの中へ...
「ひっ、あっ!や、ダメ!」
怖い...欲しい...怖い。
もう、オレの頭の中はそれしか無くて。
でも、クロの質量がオレの中へとはいりたがってる事にオレはすごく喜んでて...卑しい人間だよな。
「りお、は...っ、ほんとにダメ?」
「クロ...やだ」
オレの言葉に...クロは、入口から離れて行った。
「頭冷やす...悪かった」
そう、告げて風呂場へと向かったクロをオレは涙を流しながら見送った。
泣いてたんだ...クロが痛々しい顔して風呂場行ったもんな。
傷つけるつもりなど無かったのに。
まだ、若さ故なのかも知れない...流されたいと思ったのに、やはりオレの頭に過ぎるのは佐久間で...なんでこんなにアイツに縛られなければならないのかと落胆した。
風呂から出てきたクロ...不完全燃焼なオレ。完全にちぐはぐだ。
まだ1度だけ...だからなのか身体は甘く切なく疼いてるのに、クロに続きを頼むのは酷だと思う。
ひと時でも、オレを好きでいてくれるクロ。
「ごめんな...オレ」
言葉なんて、陳腐なのかも知れないけど
クロが嫌いで泣いた訳じゃない。
やっぱりクロに離れて行かれるのは...
いやだ。
「りお、ガキでごめん...最初にヤダって言ってたのに、理性が暴走した」
「クロ?」
話ながら、数歩あるけばオレがいるのに、クロは部屋のど真ん中で足を止めた。
「落ち着いた...悪かった」
その距離がもどかしい。
「お前だけが悪いんじゃないだろ、オレ煽ったし...クロ、ごめんな」
オレに、近寄ろうとしないクロに手を伸ばした。
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