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第72話

オレの身体は面白いくらいクロを求めてる。 「んぁ、ぁ、クロ...」 オレは挿り込んでくるクロをただ、ただ、待つしか出来ない。 「はっ...りお、すげ、絡み付いても、出そ」 「ゃ、やだ、クロっ!先に、やだ」 クロが先に出したらオレはどうなんだよ! なのに、オレが抗議したら。 「はっ...りおが可愛すぎる」 ほんと、こいつの脳内どうなってんだよ! 「辛いか?」 クロが額に汗滲ませて、眉間にシワ刻んでオレより苦しそうな顔で聴いてくるから首を左右に振って、お前よりは苦しくないと訴える。 「ごめん、それでも...りおと一つになりてぇっ...」 そう言ってキスをして、キスに溺れたいのに下半身の圧迫感に、時折息を切らせる。 それでも半分は挿いったと、クロが笑う。 「オレ、上なる...そしたら...」 堪り兼ねて、提案したらクロが優しく笑ってオレの髪を梳いた。 「俺が...りおの中にいるって自覚してるのがいい...りおを抱いてる感覚、覚えたいから、自分に刻み込んでんだ」 そう言われて泣きそうになった。 オレはなぜクロを拒絶してるのか...それは、自分の恐怖心に勝てないから。 なのに、クロはオレをそんなオレを好きだと言うから。 「ん、なら、もう少しスライドを...皮が引っ張られて引っかかるから、浅いんじゃなく、もっと引いてから...」 「解った...」 中の壁がクロの形を覚えてしまう。 大きさや、形までも記憶してしまったら、もう...クロじゃなきゃ快楽さえ拾えないかもしれない。 でも、それでも。 「来て...」 繋がりたい。 「はっ...りお、好きだ」 そう、思いと共にオレの中へクロが深く刺さり込んでくる。 「ひゃっ!あっ!あぁ────...」 クロがオレの中に、オレに、存在感を植え付ける。 「っ、すげ...吸い付いてくる...りお、俺を欲しいって俺の搾り取ってくる」 そう、言いながら腰が、寄せては引く。 「ばっ、な、何言ってんだよ!」 恥ずかしさに、そう叫べばクロが嬉しそうにオレの首筋に顔を埋めた。 「あと少し...りお、俺を全部飲み込んで」 そう言ってグラインドした腰は、ぴったりとオレと重なった。 「くっ、あぁぅ...はっ...はっ...」 やはりクロたんは長い...オレの最奥にある存在に身体はキュンキュンとクロを確認しているのが感じ取れる。 「あ、も...出そうな位すげぇ...」 そう言って腰を緩りと動かされオレはまたもや...喘ぎしか出来なかった。

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