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ショック!

~? 何でアルさんそんなておどろいてんだろ? 。 アルさんの服は汗まみれで汚かったし。 鎧は血と土がこびりついてたからこれじゃ僕的にもアルさん的にも最悪だろうと思ってスキルを総動員して一から製作した。 サイズは来ていた服を参考にして製作したし、持てる力のほとんどを詰め込んだ。 ーーあ。 考えてみたら 僕のこの能力って異常じゃね?レベルにしたら46、それに対してスキルの数は生産系が6割、補助系が1割、特殊能力が3割、スキルの合計が100以上もある…………しかも僕は人族よりも魔力のある魔族だから。 見た目人間だけど特殊能力とか人間業じゃないな…………。 これってばれたらやばくね?。 うんやばいね。 「…………とりあえず服着てくださいな」 「お、おう」 今風呂上がりのアルさんに服を押し付ける、 アルさんは今生まれたての赤ん坊の如く裸、(こんな赤ん坊いたらイヤだけど………)何年も使い込まれた筋肉が凄まじいよ………!。 しかもボディービルみたいな見せる筋肉ではなく無駄のない使うための筋肉。 眼福やわ~、……………………ておい。   ☆☆☆ ふと、窓の横についている四角い時計を見るとそろそろ8時を過ぎる、 現在食事用のテーブルを間にして僕と僕の作った黒い半袖シャツに茶色い半ズボンを身に付けたアルさんと向かい合ってい。 そんなアルさんは深い笑みを浮かべている。 「……………いきなりどうしたんですか?」 突然どうしたのこの人……………。 「いやな、これから世話になるんだからきちんと話さねえといけねえなと思ってな」 「………………そうですか?」 ……………これからとは………なんぞや?。 「あぁ、そうだ」 アルさんは深く、ふかーく頷く 現在僕とアルさんは笑顔を貫いてるがアルさんの目が怖い。 めっちゃギラギラしてて猛獣みたいで冷や汗がする。 「じゃあまずは質問に答えてくれるか?、全部」 へ?全部?。 「…………答えられる範囲内でなら」 「駄目だ、質問された事は全部、余すことなく、答えてくれ」 え~…………………。 「な、なんでですか……………」 「なんでってお前のすんでいるこの森のモンスターの平均ランクはA魔大陸にも引けを取らねえ場所で俺らみてえなやつでも余程のことがない限り近づかねぇ」 ………危険な変わってないだね?、て言うか危険な場所だからここを選んだんだよ。  ゲームはじめたころは人と交流するのが楽しかったけど、やり始めて二ヶ月くらいした時ににはすでに生産系スキルが60を超えた状態となり、それに加えて僕の種族が魔族だから素材系が人一倍手に入り安く。  生産系のスキルも相まってレアアイテム、伝説級の装備を作り出せるまでに至った。  そうすると周りから何故か色々と要求が来まくってそう言う人っちとの交流が心底嫌になり、やれ装備売れだの、やれアイテムよこせだのとうるさかったから、欲しかったらここまで来いと拠点の場所をここに移した。 その結果、僕の招待したフレンドやこのゲームのトップランカーの方がくることがあってもその他弱小プレイヤーの方はくることがなくなったから結果オーライ。 「そんな危険な場所でみたところ一人で暮らしてるようだし、実力はここのモンスターを倒せるほど強くないだろ?」 言い方が完全に決めつけてるからムカつくーー事実だけど。 「モンスターの嫌う護符かなんかを持ってるかもしれませんし、別に倒せなくはないですよ?」 実際不死人としての特殊能力に加えて作り出した道具を使えばSランクでも何とか倒せなくもないかな? (主に毒、酸、爆弾、そしてSランクに対しては他のトップランカーに引きずられていき総勢四人で倒した、) 僕の言葉を聞いたアルさんは面白そうに笑みを深める。 「へー?、戦地でアンデッドを倒した時みたいに?」 アンデッド?、ああゾンビね。 ていうかこの人見てたの?やだ~エッチ。 じゃなくてそんな面白いもの見つけたような顔でこっち見ないで!。 「あの時はお手製の爆弾を使って倒しました、ていうか見てたんなら助けてくださいよ、アンデッド嫌いなんですから」 「へぇ、爆弾?子供がそんな危ないものもっちゃあいけねえな」 「子供じゃありません(キリ)」 れっきとした15歳ーー子供じゃん。 「まあお前がいくつかなんて関係ねぇ、」 ないんかい!。 「問題は見る限り国としてはお前を放っておけねえ」 国?そういやこの人戦争で戦ってたね。 「どこの国ですか?」 確かこの森の近くに国はなかったね。 「ん?俺のいる国はゼンブレルだぜ」 ゼンブレル?ゼンブレルって確か。 「あのちっこい国ですか?」 ゼンブレルは確か北海道くらいの面積しかない小国だったっけ?。 武力はあるのに規模が中々大きくならない不思議な国とプレイヤーの間で噂になってたね。 「はあ?いつの話ししてんだよ」 「え?」 アルさんはしかめっ面になり。 「お前が言ってる小さい国は500年も前の話だぞ、今は大陸一の帝国様だ」 「へ?」 帝国!?。 急いで椅子から立ち上がり、本棚から地図を取り出し見せる、。 それをみたアルさんは目を丸くした。 「…………これいつの時代の地図だ?」 「え?」 「え、なのはこっちのセリフだ」 「だってこれ買った時はこれで通用しましたよ?」 「…………少なくともこれ500年も前のやつだそ?………………ほんとお前いくつだよ」 え…………………なにその浦島太郎的な感じ。 「ちょっとショックでかいです、」 500年も時間たってる、つまり僕の知ってるゲームとは全く違う世界ってこと?。 ていうか今更だけど何で僕異世界にいるんだ?。 考えるのやめよう、考え込むとネガティブになる。 「…………話戻すが今絶対お前世間知らずで騙されるから俺のいる国に来い」 単刀直入ですな。 「え~、「返事は?」……はい」 まぁ…………とりあえず流されときゃあいいよね。 アルさんは僕の返事に満足したのか 「よし、とりあえず休暇がてらここで過ごして、そしたら国に帰ればいいだろぅ」 いいだろう、ちょっと………。 「ここ別荘かなんかと勘違いしてません?」 「いいだろ別にお前俺の嫁になるんだから」 そしたら間接的にここは俺の別荘だ、とどかっとソファーにすわるアルさん。 「は?」 アルさんの言葉に思考が止まる。 「ん?言い方が悪かったか」 僕の目の前に歩いてきたアルさんは僕の目線まで膝をつく、そして真剣な目で僕を見ると、色気のあバリトンボイスで言った。 「俺と結婚しろ、嫌って言っても無理やり連れてってそれでも抵抗するようなら部屋に鎖で繋いで出れねえようにする、 そして永遠の時を共に過ごそうぜ?てことだ」 どうだ?、分かったか、ん?、とアルさんは僕の目を見てるけど………、。 は?、結婚?男女がするアレ?ていうかヤンデレ~!?。  で、今言った言葉ってプロポーズ?プロポーズだよね?。 つまりアルさんが選んだ人がお嫁さん。 お嫁さんに選ばれた人きっと幸せになるヨー、こんなたくましい人と暮らしたらきっと守られてる感じがしていいんだよねー。 あは、あはは、あははははは♪。 あ、お花畑が見える~(?)。 僕の思考回路は限界を超えて「で、質問は、明日でいいな、めんどくせえし」アルさんの言葉を聞いて意識を手放した。 ★★★ ラグーンが目覚めて数日たった時。 月が雲に覆われる頃、そこは、どこかの城のとある部屋で行われていた。   その部屋では、9人の者たちが円卓テーブルにあるそれぞれの番号の書かれた席に座って年に一度の顔合わをする。 その部屋の一番奥、1と書かれている椅子に座ふ赤い髪の大柄な体つきの男がだるそうに口を開いた。 「んじゃあ、始めるか魔王十傑会議」 魔王、 それは一定の条件を満たした種族が進化して魔王種となり魔族等を統治する存在。  その数は約10人で構成されており、魔王として活動した年数&実力を元に座る席の数字が決まる。  魔王たちは年に一度意見交換や余分な争いを避けるためにこうして集まっているのだ。 「十傑ていっても九人しかいないですけどね」 すると3の席に座った細身のタキシードを着た男が苦笑して言った。 それに対して赤髪の男はため息をついて全体を見回す。 「仕方ないだろ、この前のやつだって小物ですぐに勇者に撃たれるし、今のメンバーだって半数は危ういだろ?」 「本人たちがいるんだから空気を読むことができないんですか貴方は………"」 タキシードの男はやれやれと首をふった。 「仕方ないだろ、最近のやつらは骨のある奴がいねえし」 「……………無駄話してないで早く会を進めろ」 うんざりした顔で二人の会話に入ったのは2の席に座る軍服を着たがっしりした体格に、額には閉じられた目のようはものがついた男がが進行を促す。 すると7席の席に座る金髪の煌びやかな服を着た男が呆れたような顔で言った。 「そうそう、俺らのこと軽くけなしくれるけどさーもうちょっと考えてくれよ~」 「あら?、少なくとも貴方はごみクズなんだから少しはごみらしく黙ってくれないかしら?」 5席の黒いスパンコールドレスを身にまとった女性が口を挟む。 それに対して金髪は額に青筋を立てた。 「あ''あ''?、ウッセーンだよ年増ばばあ!」 すると女性はうふふと口に手を当てる、 「そんな挑発には乗らなくてよ?、そんなこと言ったって、貴方を消し炭にして教会に供物として捧げるくらいしかしないわ」 「やれるもんならやってみろよ実年齢俺よりやばいことになってるくせに」 金髪は挑戦的な姿勢で女性にかかっており、女性はさっきまでの笑みを消して、さらりと髪をかきあげ、ギロリと男を睨み付ける。 「……………たかだか七席のくせに私に逆らう気かしら?」 「おうよ!てめえ消して五席の座についてやるよ、」 「……………お二人とも潰し合いをするのは勝手ですがそんなことは会議を終えてからにしてください、うるさいですねぇ」 二人の言い合いににうんざりしたのか、6席に座っているひょろりとした体格の眼鏡をかけた男が眼鏡を上げて仲裁に入る、 すると双方とも仕方ないかとおし黙った。 場が静まった事を確認した赤髪の男は口を開いた。 「さて、まず報告だが…………、影の神殿の活動が再開した」

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