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おまけ―7
プンスカ肩をいからせるあかねと、眉を下げて困り顔の逸也にはさまれた日向は一瞬言葉につまってしまう。けれど。
「大人の事情もあるんだろうし、イチさんがいいって言ってるならそれでいいんだと思います。それに……、イチさんのかっこよさは別にあんなふうに優劣付けるまでもないってみんな知ってるし……」
言ってからぶわりと頬を染めた日向を、あかねがぎゅうぎゅう抱き締めて感激に声を震わせた。
「ヒナちゃんっ。なんて健気なのっ。嫁の鑑だわぁあ」
怒ったり泣いたり忙しいあかねに「とにかく乾杯していかない?」と誘われたが、それをやんわりと断った逸也と並んでトキタへ帰る途中とちゅう、あちこちから視線や「わぁ、イケメン……」なんて囁きが飛んで来るのを感じる日向は複雑な気持ちだった。
「俺の彼氏、男前でしょう?」と誇らしい反面、「俺の彼氏なんだからジロジロ見るな」という独占欲。嫁の鑑だなんてとんでもない。
逸也といえば先程までの鷹揚な態度とは一転して、ムッと口をつぐんだままだから、もしかして自分の心のなかが逸也には丸見えなのかと焦ってしまう。
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