15 / 32
6
「こら琴音!!逃げるな!!」
「逃げるわ!!こっち来んな!!」
組の中を走り回る俺を追いかける宗ちゃんと組員さんたち。
「お前らさっさとあいつを捕まえろ!」
宗ちゃんの怒ったような声が聞こえたきた。途端に流石と言うべきか、組員さんたちはグンと速度をあげて俺との距離を一気に詰めた。
「あー!!もう!離せ!!」
結局捕まってもうた俺は宗ちゃんの部屋に連れ戻される、その間に手足を拘束されてベッドの上にゆっくり寝かされた。
「はい、打つぞー」
宗ちゃんの持つ注射器が俺の腕に近づいてくる。
「やだやだやだ!!やめろって、ほんまに!!そんなん打たんでも俺全然感じるから!」
「知ってる」
「なあほんまにやめて、お願い!どうせなら自分に打って!!」
宗ちゃんが俺に打とうとしてる薬は媚薬。
「嫌だ」
「も、まじ、やめて」
「はい、打つぞ」
「あ、あ…!」
プスリと針が腕に刺さる。
薬を打ち終えて、宗ちゃんはそのまま俺から離れた。
「お前が俺に縋る所が見たいんだよ」
「悪趣味や」
「すぐに薬が効いてくるだろ、そしたら教えろ。動画撮ってやるから」
「ハメ撮りとかいうやつ?絶対嫌やで」
そうやって話してる間に体が熱くなってきた。
寝てたら大丈夫やろって思って目を閉じる。
「ぅ…ん…」
「効いてきたか?」
「…熱い」
「ふぅん」
近づいてきた宗ちゃんはニヤニヤしてて、手足を拘束されてるからろくな抵抗も出来ずに、宗ちゃんの手が俺の太ももに触れた。
「っ…」
「始めるか」
「…ほんまに撮るつもり?しまいに怒るで」
「お前が怒ったところで怖いことはねえよ」
「あっそ。今度宗ちゃんのちんこ舐めた時に思いっきり噛んだるからな」
そう言うとサッと顔を青くした宗ちゃんが「撮るのはやめる」とすぐに心を変えてくれた。
ともだちにシェアしよう!