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夢ノ内高校体育祭 開催 8

騎馬戦も無事に(?)終わり、古木も言われた通り観覧席へやって来た。 (やつ)れた古木へどうしたのと首を傾げるも、頼む思い出させないでくれ...と心底死にそうな声を出され原因究明は諦めた。 その後も順調に事は運ばれるかのように思われたのだが...。 「頼む!リレー出なくていいから障害物に出てくれ!」 観覧席のドアがノックされ、鼓が開けた瞬間言われた言葉はこれだった。鼓のクラスメイトなのだが顔は覚えていないためクラスメイトAの名づけられた。 「え...嫌ですけど」 クラスメイトA「そ、そこをなんとか!お願いします!」 「障害物競走ってあれだよね、こすぷれりれーの事だよね。嫌です」 「そ、そんな...」 「つーくん可愛い...コスプレリレー分かってないからカタコトだ...可愛い、録音しといてよかった」 (今不穏な言葉が...いや気の所為だ) 詩帆と隆盛が頭を抑え呻いているため、あながち気の所為ではない。 障害物リレーは、確かにハードルだったりパン食いだったりもある。だがここでは一風変わっており、最初の時点でクジが行われそこで走る時に着る衣装を決められるのだ。 それはスティッ〇の着ぐるみだったり、メイド服だったり挙句女物の水着だったりする。 何故コスプレ系が多いのか。男どものむさ苦しい体育祭を少しでも軽やかにさせようとした結果、コスプレを取るしかなったのだ。 失敗したが。 「ん〜...つーくんを女装させたりするのは、ちょっとなぁ」 考え込む姿に、気持ち悪いですよねと賛同を求める。 「いや、つーくんは似合うから。むしろそれを狙われないか心配で」 返事が思ったより斜め上を行きピシリ、と固まった。 (ぜんっ......ぜん想像と違った。そっちなんだ?似合わないし狙われることもないと思いますけど) クラスメイトA「た、確かに...涼川がメイド服とか当たったら...」 「ね?危なくない?」 「鼓くんが襲われたら大変!俺はんた〜い!」 「今年は結構やばいものが入っているらしい」 「涼川はやめとけ!」 (...なにこれ。揃いも揃って俺の心配?なんで?俺の女装姿のどこに需要が?ってか何着分の1の確率だよ、女装) う〜ん...と他の4人が悩む中、全く会話には入れない者が1人。

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